2014 Fiscal Year Annual Research Report
高感度X線観測によるブラックホールと銀河の共進化の解明
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12J08368
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
萩野 浩一 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | X線 / 共進化 / ジェット / アウトフロー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、銀河中心ブラックホールから周辺環境へのエネルギー供給現象である「相対論的ジェット」および「超高速アウトフロー」を研究することで、本研究の課題である「ブラックホールと銀河の共進化」の謎の解明へ大きく前進した。 ・超高速アウトフロー 近年、複数の活動銀河核において超高速アウトフローと呼ばれる現象が発見されており、共進化において重要な役割を果たしているとされている。その重要性にも関わらず、形成機構や物理的性質は全くわかっていない。私は、アウトフローの精密なX線スペクトルモデルを構築し、そのモデルを複数の観測データに適用することで、超高速アウトフローの物理的性質を探った。その結果、超高速アウトフローは定常的に存在し、激しい時間変動はアウトフローの局所的な不安定性に起因しているという描像を得た。この結果は、今年度論文[1]として出版された。 ・相対論的ジェット 多数の銀河団において、銀河団ガスが中心銀河からの相対論的ジェットによって多大な影響を受けていることが確認されている。しかし、これまで研究されてきた銀河団と相互作用するジェット天体の多くが、パワーの小さなFR-I型電波銀河であった。私は、ジェットパワーの大きなFR-II型電波銀河を中心銀河として持つ銀河団Abell 578のX線観測データを解析した。その結果、この銀河団はまさに進化の途上にあることを示す兆候が数多く見つかった。さらに、詳細なスペクトル解析によって電波銀河近傍のガスの圧縮と加熱の証拠を捉え、相対論的ジェットに起因する衝撃波の存在を示唆する結果を得た。この衝撃波の存在は、質量降着率に比べて、ジェットパワーが極めて大きいことを要求する。これは、ジェットへのエネルギー変換効率が極めて高い状態であること、または、ジェット・質量降着活動が急激に変動したということを意味する。この結果は論文[2]として投稿し、受理された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] The Si/CdTe semiconductor Compton camera of the ASTRO-H Soft Gamma-ray Detector (SGD)2014
Author(s)
S. Watanabe, H. Tajima, Y. Fukazawa, Y. Ichinohe, S. Takeda, T. Sato, H. Odaka, T. Fukuyama, M. Ohta, S. Saito, K. Hagino, A. Togo, A. Harayama, G. Sato, T. Takahashi, S. Tomizuka, S. Furui, R. Nakamura, T. Tanaka, T. Enoto, H. Noda, K. Nakazawa, K. Genba, D. Matsuura, M. Onishi, Y. Kuroda
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Journal Title
NIMA
Volume: 765
Pages: 192-201
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] On the interaction of the PKS B1358-113 radio galaxy with the A1836 cluster2014
Author(s)
L. Stawarz, A. Szostek, C. C. Cheung, A. Siemiginowska, D. Koziel-Wierzbowska, N. Werner, A. Simionescu, G. Madejski, M. C. Begelman, D. E. Harris, M. Ostrowski, K. Hagino
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Journal Title
ApJ
Volume: 794(2)
Pages: 164-179
DOI
Peer Reviewed
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