2014 Fiscal Year Annual Research Report
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12J08998
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 友一 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | episodic future thinking / episodic memory / semantic memory / computational modeling |
Outline of Annual Research Achievements |
人間は,自分の身に将来起こると思われる出来事について自己を投影し,その出来事を今まさに体験しているかのようにイメージすることができる。このような能力は,エピソード的未来思考 (episodic future thinking; 以下,未来思考) と呼ばれている。これまでの未来思考研究からは,未来の出来事についてのイメージを構築する際,過去のエピソード記憶に蓄えられた詳細情報を検索し,検索した情報を柔軟に統合するというシステムの存在が示されてきた。しかしながら,その検索が如何にして行われているのか,意味記憶といったエピソード記憶以外の記憶情報がどのように未来思考に貢献しているのかは明らかではなかった。そこで,本年度はそれら2点に関する研究を重点的に行なった。 まず,検索に関わる現象として予定の自発的想起である展望記憶に着目し,未来思考中にも自発的に必要な情報の活性化が生じている可能性について検討した。現在,予定に関する情報の自発的な活性化を示す結果が部分的に得られているが,安定した結果ではないため,課題や刺激を修正し,次の実験準備を進めている。 また,前年度から引き続き,意味記憶の役割を明らかにするために,計算機モデルを用いた研究を実施した。本年度は,モデルのトレーニングに用いたトレーニングセットの内容とパラメータの見直しによって,行動データの再現の再現精度を向上させた。このデータについては,国際誌で発表するために論文を執筆中である。 さらに,より現実的な場面を想定した研究として,未来思考が記憶テスト成績に与える影響について検討する実験を実施した。その結果,学習場面を事前にイメージすることで,テスト時に虚記憶が生じることがわかった。これは,イメージをすることのデメリットを示す結果であり,未来思考研究の現実場面への応用を考える上で重要な示唆を与えるものと言える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] 学習した評判の持続性の神経相関2014
Author(s)
鈴木敦命, 伊藤友一, 木山幸子, 國見充展, 大平英樹, 川口潤, 田邊宏樹, 中井敏晴
Organizer
日本心理学会第77回大会
Place of Presentation
同志社大学
Year and Date
2014-09-10 – 2014-09-12
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[Presentation] Neural correlate of the persistence of to-be-ignored reputations2014
Author(s)
Suzuki, A., Ito, Y., Kiyama, S., Kunimi, M., Ohira, H., Kawaguchi, J., Tanabe, H. C., & Nakai, T.
Organizer
The 20th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping
Place of Presentation
ハンブルク,ドイツ
Year and Date
2014-06-08 – 2014-06-12