2014 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡系熱場の理論を用いた素粒子論的宇宙論の統一的理解
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12J09035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
向田 享平 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 素粒子論的宇宙論 / 熱場の理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究は大きく二つトピックに分かれる。(i) インフレーション模型と再加熱の研究、(ii) インフレーション理論とバリオン生成・暗黒物質生成の整合性に関する研究、である。以下順に説明する。
(i) インフレーション後にインフラトンは莫大なエネルギーを転換して熱い宇宙を作らねばならない。従って、インフラトンと輻射は必然的に相互作用項を持ち、これを通じてエネルギーが転換される。1. 暗黒物質の候補であるZ2対称性で安定化されたスカラー場がインフレーションと再加熱も引き起こせることを示した。再加熱過程においてこれまでの研究が本質的な役割を果たす。2. 仮にインフラトンと輻射が高次元項を含めて露わな相互作用項を持っていなくとも、重力相互作用を通じて輻射が生成されることを示した。この効果は修正重力理論で顕著になる。またこれを通じてグラビトンが生成されることも指摘した。3. 単純なインフラトン模型のような一自由度実スカラー場であってもoscillonと呼ばれる局在した配位になる場合がある。これが、非相対論的極限における近似的な対称性の回復に伴うnon-topological solitonとして理解できることを示した。
(ii) 高スケールのインフレーション模型ではインフレーション中に軽いスカラー場がisocurvature揺らぎを出して宇宙論的な観測で強く制限されうる。1. Affleck-Dine模型や2. axion模型について調べた。1. isocurvature揺らぎの制限から再加熱温度は低くなる。その下で暗黒物質とバリオン非対称性を説明できるシナリオを提示した。2. PQ対称性がインフレーション後に破れれば良いが、その際axion暗黒輻射が過剰に生成されうるためこの過程を精査した。PQスカラーと有限温度の輻射との次元5の相互作用が重要な役割を果たすことを指摘した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)