2014 Fiscal Year Annual Research Report
光応答性材料を利用した細胞パターニング技術の開発と肝細胞精密共培養への応用
Project/Area Number |
12J09156
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
古賀 晴香 北九州市立大学, 大学院国際環境工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 細胞パターニング / カーボンナノチューブ / アガロースゲル / 近赤外線 / 共培養 / 細胞遊走 / 三次元細胞組織体 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において、「カーボンナノチューブ(CNT)複合アガロースゲル」と「光照射技術」を組み合せた細胞パターニング技術を開発してきた。この技術の最大の利点は、従来の細胞パターニング技術では実現することができなかった、任意かつ段階的な細胞パターニングを達成できることである。当年度では、このゲル基板の特徴を活かした「精密パターニング共培養技術」、「細胞遊走アッセイ技術」、「マイクロ組織体形成技術」の確立・技術の成熟を目指した。「精密パターニング共培養技術」では、ラット肝細胞とNIH-3T3細胞の段階的な精密パターニング共培養に成功し、肝細胞のみのパターニング培養よりもパターニング共培養の方が、高い肝特異機能発現を示すことを明らかにした。このとき、ラット初代肝細胞とNIH-3T3細胞パターン間の距離を変化させることによって、肝細胞の機能発現に影響する可能性を見出した。しかしこの検討についてはまだ評価が不十分であり、今後詳細を解析していく必要がある。「細胞遊走アッセイ技術」では、パターニング培養している細胞近傍から新たな細胞の伸展領域を設け、個々の単一細胞の遊走距離を評価できる手法を確立した。「マイクロ組織体形成技術」では、数100μm以上の厚みを有するCNT複合アガロースゲルを利用し、ゲル上に微細スキャフォルドを形成させる技術を確立した。この基板上でHepG2肝細胞を培養するとスキャフォルド形状に応じた三次元細胞組織体を形成した。CNTの濃度やゲルの厚みでスキャフォルドの大きさ、すなわち組織体のサイズを制御出来ることを示した。さらに、NIH-3T3細胞との共培養によって異種細胞からなる組織体を形成することが可能であった。以上の結果から、光応答性を有する「CNT複合アガロースゲル」により、精密パターニング共培養のみならず、様々な細胞培養ツールに応用できることを示した。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)