2012 Fiscal Year Annual Research Report
中質量星周りの短周期ガス惑星欠乏の解明に向けた理論的、観測的研究
Project/Area Number |
12J09296
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
國友 正信 東京工業大学, 大学院・理工学研究科(理学系), 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 系外惑星 / 巨大ガス惑星形成 / 原始惑星系円盤 / 分光観測 |
Research Abstract |
本研究課題では理論的な研究と観測的研究の2つの軸がありますが,2012年度は理論的研究に当初の予定通り理論的研究に重きを置きましたので,まず「中質量星周りのガス惑星形成」の研究について述べます.ガス惑星形成には原始惑星系円盤の散逸が最も重要であるのにもかかわらず,中質量星周りの原始惑星系円盤の寿命の観測結果を説明できる理論ができておりません.そのため,原始惑星系円盤の散逸について調べることにしました.本年から新しく始めたテーマであったため基礎知識も乏しく,本年は情報収集に重きをおきました.多くの講演を聞くことで研究につながる情報を幅広く収集できたと感じています.また東京大学にいる原始惑星系円盤の観測の専門家の方と議論をさせていただくことも出来ました.その結果,今年度中に当該分野における問題点を洗い出し私の独自のアイディアを思いつくに至りました.来年度成果をまとめられるものと考えています. 次に「中質量星周りのガス惑星の検出」の研究については,夏に国立天文台の岡山天体物理観測所に行き,実際に中質量赤色巨星周りの惑星サーベイ観測を手伝わせていただきました.来年度から自身の観測を進めて行きたいと考えています. さらに,海外の研究者が研究室に計3ヶ月間滞在し,秋から前主系列星の進化についての共同研究を始めています.原始惑星系円盤の形成・進化,惑星形成に密接に関わるテーマであり,当研究課題に重要なテーマです.本研究には昨年までに用いていた恒星進化コードを用いており,すでにいくつかのテスト計算の結果は出ています.来年度成果としてまとめられるようにしたいと考えています.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
原始惑星系円盤の散逸に関する理論的研究,系外惑星の観測的研究の双方で予定通りに研究が進んでいる中で,中心星の進化のテーマも始めることが出来たため.
|
Strategy for Future Research Activity |
中心星の進化は海外の研究者との共同研究であり,原始惑星系円盤の散逸に関する理論的研究についても海外の研究グループが有力であるため,何度か海外に赴き研究を進める必要があると考えています.観測的研究については当専攻の観測をされている研究室の方々と一緒に研究を進めて行きたいと考えています.
|
Research Products
(1 results)