2013 Fiscal Year Annual Research Report
多様な居住形態を受け入れる住宅再建を通した中心市街地の復興に関する研究
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12J09477
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 享子 東京工業大学, 社会理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 震災復興 / 中心市街地 / 移住 / ボランティア |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災において被災した自治体は、災害による被害からの復旧を図るため多くの支援を必要としたが、行政や社会福祉協議会等の組織自体が人的な被害をうけたため、外部の支援組織と連携しながら人材の受け入れをおこなった。対象とする宮城県石巻市では、このような体制のなか震災から1年間でのべ28万人ものボランティアを受け入れた。そして、こうした人材の一部は震災から4年が経過した現在も石巻に居住し地域に貢献している。 本研究は、宮城県石巻市を対象として、中心市街地の再生の経過を2011年から継続的に調査し、この再生の経過に、ボランティアをきっかけとした移住者がどのように関わってきたかをヒアリングによって明らかにした。また、街が復興に向かうなかで、こうした調査の結果から共同建て替えや既存の住宅のリノベーションにより、もとめられる住宅のあり方を継続的に研究した。まず、研究方法に関しては2011年から行っている石巻市における中心市街地の市街地再生実態とストックの変動状況に関して、引き続き調査をおこなった。さらに、中心市街地での市民活動による復興の実態について、資料収集とヒアリングを行った。 以上の結果、被災地した石巻市の中心市街地の再生には、たくさんの若手の移住者の市民活動が重大な役割を果たしていることが判明し、さらに、彼らが被災地での居住環境に関して課題を抱えていることが判明した。 彼らの居住実態に関して詳細に調査分析するため、対象者を抽出し、ヒアリング調査を行った。 本年度はこうした移住者にむけて環境のよい住まいを提供する取り組みを実践的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ボランティアおよび移住希望者に関するヒアリングがすべて完了せず、平成26年度も継続的に研究を続けることとなる。また、国際的な知見でこうした事象について考えるため
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、移住者に対する調査や復興経過のまとめを完了し、分析作業を行う。
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Research Products
(5 results)