2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J09660
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畠山 哲央 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 生物物理 / 概日時計 / 温度補償性 |
Research Abstract |
昨年度は、第一年度に新規に見出した温度補償性メカニズムであるEnzyme-limited competitionを一般化する事に成功し、温度補償性以外にも生体内リズムの周期の頑健性(化学物質の濃度変化に対するリズムの周期の頑健性(栄養補償性)など)も同様のメカニズムで説明できる事を解明した。更に、外部環境変動に対する周期の頑健性と位相の可塑性の間に、ある種の関係式が成立することを見出した。この関係式は生化学振動子一般に普遍的に適応できる事が期待できる。 さらに、前述のenzyme-limited competitionの考え方を発展させ、他の生物学的な現象への適応を試みた。具体的な例として、Long-term potentiation (LTP)の際、神経細胞がいかに細胞レベルで蛋白質のリン酸化状態として記憶を維持するかという問題について、特に注目し研究をおこなった。従来のLTPのモデルでは、安定な状態として外部から受けた刺激に関しての記憶を埋め込むという考え方が一般的であった。それに対して、基質間での酵素の取り合いがあるような状況下において、非常に遅い動的な緩和過程に記憶を埋め込む事が可能である事を見出した。これは、今までの細胞の記憶の考え方とは一線を画するコンセプトであり、今後、理論と実験の両面で発展していく事が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(5 results)