2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J09676
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
千賀 由佳子 愛媛大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プロテインキナーゼ / CaMKI / ゼブラフィッシュ / Distal-less homeobox / プロテインホスファターゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase I (CaMKI)はCa2+シグナル系で中心的な役割を果たしているSer/Thrキナーゼである。これまでに、プロテインキナーゼを網羅的に検出するマルチPK抗体を用いた発現クローニングにより、ゼブラフィッシュ72時間胚のcDNAライブラリーからCaMKIδ-L (392 aa) およびCaMKIδ-S (368 aa) の2種類のスプライスバリアントを取得した。さらに、両酵素とは異なる遺伝子である新規CaMKIδアイソフォーム、CaMKIδ-LL (433 aa)をクローニングした。これら3つのアイソフォームの役割分担を明らかにするために、ゼブラフィッシュにおける発現時期および発現組織を調べるとともに、初期胚における遺伝子ノックダウンを行った。その結果、CaMKIδアイソフォームは胚発生段階や組織によって分布が異なっていること、正常な胚発生にはCaMKIδのキナーゼ活性が重要であることを明らかにした。 CaMKIδ-LLのノックダウン実験から、CaMKIδ-LLがヒレや軟骨の形成に関与していることが考えられた。CaMKIδ-LLの機能を探る上で、細胞内での標的分子、すなわち内在性基質を同定することは重要課題である。そこで、大腸菌ツーハイブリッド法を用いてCaMKIδ-LLの基質タンパク質の探索を行い、ターゲット候補としてDistal-less homeobox 1 (Dlx1)を取得することに成功した。これまでの研究により、CaMKIδ-LLはDlx1をリン酸化することでDlx1の転写活性を正に制御して骨形成を促進することを明らかにした。さらに、CaMKIδのN末の構造はホスファターゼによる認識に重要であり、低Ca2+状態でも脱リン酸化されて活性を失うことなく、リン酸化状態を保持していることを明らかにした。 以上2つの研究テーマに関しては、新しい知見であることから現在論文投稿中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)