2014 Fiscal Year Annual Research Report
爆発性テトラゾール‐フタロシアニンの合成と細胞破壊型癌治療薬への展開
Project/Area Number |
12J09706
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
西峯 貴之 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | フッ素 / テトラゾール / フタロシアニン / 抗癌剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,新規作用機構による癌治療が期待される爆発性テトラゾール-フタロシアニンの合成を目指した。具体的には,高エネルギー物質であるテトラゾールが分解する際に発する大量の窒素ガスにより,物理的に癌細胞を破壊することで治療を行う。そこで目的化合物を①光吸収による活性化と薬物輸送を担う含フッ素フタロシアニン部位,②窒素ガスによる癌治療を行うテトラゾール部位,③細胞認識を担う光学活性な反応活性部位の3パートに分割し,順次目標化合物へ向けた反応開発を行うこととした。そこで平成24年度,平成25年度では最も合成が困難な光学活性な反応活性部位③の合成法開発を行い,森田-ベイリス-ヒルマンアリルフルオリドを鍵中間体とする不斉合成法の開発に成功した。そこで3年計画最終年度であるH26年度では,開発に成功した基幹反応を応用し,光学活性テトラゾール誘導体の合成法開発を行った。その結果,高立体選択的に目的のテトラゾール誘導体②③を得ることに成功した。本反応開発を達成するにあたり,通常森田-ベイリス-ヒルマン付加体への置換反応で多用されてきたアセテート保護体,カーボネート保護体では目的物は全く得られず,私が本研究課題遂行時に見出した森田-ベイリス-ヒルマンアリルフルオリドの採用が必要不可欠であった点は非常に興味深い。さらに得られた光学活性テトラゾール誘導体②③をアルキン骨格を持った含フッ素フタロシアニン①とヒュスゲン環化反応で結合し,最終目的生成物である光学活性な爆発性テトラゾール-フタロシアニン①②③の合成に成功した。これらの研究成果は,今後の癌治療研究における有用な知見として期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)