2013 Fiscal Year Annual Research Report
Delay Tolerant Networkを用いた災害時情報通信システムの構築
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12J10016
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
水本 旭洋 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 災害時通信 / Delay Tolerant Network / モバイルコンピューティング |
Research Abstract |
大規模災害においては, 通信インフラが使用できなくなることが多々あり, 情報伝達の遅れが問題となっている. そこで, 通信インフラが使用できない被災地においても, 情報の収集・送信を行える災害時情報通信システムを実現するため, 検討を行ってきた, 通信インフラを使用せずにメッセージの伝達を行う技術として, 携帯=端末同士がすれ違う際にメッセージを交換するDelay Tolerant Network (DTN)が存在しているが, 既存の手法は, 端末の移動経路が一定であったり, 既知であることを想定している手法が多く災害時に使用できない. また, メッセージの到達可能性や到達遅延を考えた場合, Epidemicルーティングと呼ばれる, すれ違った全ての端末とメッセージを交換し合う手法が効果的であるが, 電力の消耗が激しく災害時には向かない. そこで, メッセージの到達可能性および電力効率を考慮した災害時に利用可能なDTN手法を考案した. 本手法では, 各端末で移動履歴・遭遇履歴という情報を記録し交換することで, 中継した場合の到達遅延時間が予測可能な経路表を作成する. そして, 通信可能なエリアまたは他の端末にメッセージがより早く到達できるかを判断しメッセージを中継することで, 通信インフラが利用不可能なエリアから利用可能なエリア, 利用可能なエリアから利用不可能なエリア, という双方向の情報伝達を可能にする. シミュレーション評価により本手法とEpidemicルーティングを比較した結果, Epidemicルーティングと同程度の到達率を達成しながら, メッセージの交換数を大幅に削減できることが確認できた, メッセージ交換数の削減により消費電力を削減できると考えられる. また, 提案手法をAndroid端末上で動作するアプリケーションとして実装を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に考案したルーティング手法をAndroid端末上で動作するアプリケーションとして実装した. これは本年度の研究実施計画として計画した通りであるため順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
提案手法を実装したシステムに関して, 実地実験を行い, 実環境における有用性の評価や問題点の洗い出しを行い, より現実的かつ効果的なルーティング手法に改良を行う予定である.
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Research Products
(3 results)