2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J10489
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
難波 陽介 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 特別研究員-DC2
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Keywords | キスペプチン / GnRH / エストロジェン受容体 / プロジェステロン受容体 / 性腺刺激ホルモン / 卵胞発育 / 発情行動 / 排卵 |
Research Abstract |
哺乳類において、視床下部キスペプチンニューロンは性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を介し、卵巣機能を調節する神経ペプチドとして注目されている。本研究では、ウシ卵胞発育制御機構におけるキスペプチンニューロンの役割を明らかにしmキスペプチンを新規卵巣機能制御剤として応用することを目的とした。本年度は、ウシ視床下部においてキスペプチンニューロンがGnRH分泌を調節するか否か、および、キスペプチンの末梢投与がウシの卵胞成熟を促し発情および排卵のタイミングを早めるか否かを明らかにすることを目的とした。実験1では、二重蛍光免疫組織化学染色によりウシ視床下部のキスペプチンおよびGnRH、エストロジェン受容体α(ERα)またはプロジェステロン受容体(PR)の発現を調べた。その結果、キスペプチン免疫陽性の神経繊維がGnRHニューロンの細胞体および神経終末に投射している可能性が示された。また、キスペプチン免疫陽性細胞がERαおよびPRを共発現することを明らかにし、キスペプチンニューロンが性ステロイドホルモンを受容し、GnRH分泌パターンを調節している可能性が示された。実験2では、キスペプチンを卵胞期の成熟雌ウシに投与し、性腺刺激ホルモン(GTH)分泌、卵胞発育動態および発情行動におよぼす効果を検討した。その結果、キスペプチン投与時に存在していた主席卵胞が排卵した個体と、閉鎖後に新たに出現した主席卵胞が排卵した個体が観察された。両個体群ともに、GTHサージのピーク、スタンディング発情の開始および排卵が観察された時間が早くなる傾向がみられたことから、キスペプチン投与は卵胞成熟を促し発情行動開始および排卵のタイミングを早める可能性を示した。以上より、キスペプチンはGnRH/GTHを介して卵胞成熟を促し、ウシの卵胞発育および発情行動をコントロールする製剤として応用できる可能性が示された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Effects of full-length kisspeptin administration on follicular development in Japanese Black beef cows.2013
Author(s)
Naniwa, Y., Nakatsukasa, K., Setsuda, S., Oishi, S., Fujii, N., Matsuda, F., Uenoyama, Y., Tsukamura, H., Maeda, K. -I. and Ohkura, S.
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Journal Title
Journal of Reproduction and Development.
Volume: 59
Pages: 588-594
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 卵胞期のウシにおけるキスペプチン末梢投与が性腺刺激ホルモン分泌、発情行動および排卵におよぼす効果の検討2013
Author(s)
難波陽介, Ahmed Saad Ahmed Hassaneen, 加藤雅大, 伊藤太祐, 奥田雄大, 末富祐太, 佐々木拓弥, 説田章平, 大石真也, 藤井信孝, 上野山賀久, 東村博子, 前多敬一郎, 松田二子, 大蔵聡
Organizer
第106回日本繁殖生物学会大会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2013-09-12
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[Presentation] Kisspeptin analog, TAK-683, has a potent bioactivity to stimulate follicular development and luteinizing hormone secretion in Japanese Black beefcows.2013
Author(s)
Naniwa, Y., Nakatsukasa, K., Setsuda, S., Matsuda, F., Matsui H., Kusaka M., Ohtaki T., Tanaka T. Okamura H. and Ohkura, S.
Organizer
Society for the study of reproduction 46th annual meeting.
Place of Presentation
モントリオール、カナタ
Year and Date
2013-07-25