2014 Fiscal Year Annual Research Report
クルマエビゲノム中の病原ウイルスWSSV類似遺伝子をコードする巨大繰返し配列
Project/Area Number |
12J10586
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
設楽 愛子 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 甲殻類ゲノム / クルマエビ / WSSV |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度に引き続き、次世代シーケンサーによるクルマエビゲノム配列決定および解析を行った。これまでの結果より、クルマエビゲノム中には高頻度反復配列が存在することが示されたが、構築されたBACライブラリーに配列の偏りが生じている可能性が考えられた。昨年度までに、次世代シークエンサー(NGS)により網羅的なクルマエビゲノム配列決定を行い、推定ゲノムサイズの約1.8倍となる3.6Gbを決定したが、解析に十分な配列数が得られなかった。そこで、本年度はイルミナ社のNGS、Hiseq2000による配列決定を行った。その結果、推定ゲノムサイズの約20倍となる約37.5 Gbのゲノム配列を得た。このうち高頻度反復配列の一部とされるMj024A04と相同性を示す配列は、全体の約0.9 %であった。またゲノム中の反復配列の割合を算出したところ、全体の25.6 %に反復配列が見られ、クルマエビゲノム中にはクルマエビに特異的な反復配列が多数存在することも明らかとなった。本結果よりMj024A04を含む高頻度反復配列はゲノム中に多数存在することが裏付けられた。また、クルマエビゲノム中には、少なくとも36種類のWSSVに相同性を示す配列が見つかった。注目すべきことにこのうち34種類については、WSSVの主要遺伝子をコードすると考えられるものであった。現在、水性甲殻類におけるゲノム解析は未だ不十分な状態であることから、十分な考察ができる段階ではないが、今回発見されたクルマエビ類ゲノム中のWSSV類似遺伝子が宿主のWSSVへの感受性にとの関係に興味がもたれる。また、得られたクルマエビゲノム配列は有用なクルマエビゲノム情報としてマイクロサテライトマーカーの探索や遺伝子情報の解析等に利用できるデータベースとなることが期待できる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)