2014 Fiscal Year Annual Research Report
癌抑制マイクロRNA調節因子による癌化メカニズムの解明
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12J10660
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
樋口 琢磨 高知大学, 総合人間自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | NF90 / NF45 / RNA結合タンパク質 / 肝細胞癌 / CXCL5 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、二本鎖RNA結合タンパク質nuclear factor 90 (NF90)とその結合パートナーである NF45 の複合体(NF90-NF45)による癌化制御機構の解明を目的とし研究を進めている。前年度までの解析結果より、肝細胞癌においてNF90-NF45が癌抑制microRNAであるmiR-7の生合成抑制を通して癌遺伝子Epidermal growth factor receptor (EGFR)の発現を促進させることが明らかとなった。本年度は、NF90-NF45がEGFR以外の癌遺伝子の発現制御に対してどのような影響を与えるのかを解明するため、肝細胞癌細胞株においてNF90をノックダウンした際に発現変動する遺伝子群の網羅的解析を試みた。マイクロアレイ解析の結果、コントロールと比較しNF90のノックダウンにより癌関連因子として報告されている複数の因子の発現が減少することを見出した。さらに、NF90-NF45の過剰発現によりこれらの因子の中でChemokine C-X-C motif ligand 5 (CXCL5)の発現がmRNAレベルで有意に増加することを明らかとした。また、RNAの安定性解析の結果、NF90-NF45を過剰発現した肝細胞癌細胞株において、CXCL5 mRNAの半減期が延長することを見出した。CXCL5は走化性因子ケモカインの一種で、肝臓癌や膀胱癌の癌部において非癌部と比較し高発現しており、癌の浸潤、遊走、転移能に対して促進的に働くことが報告されている。そこで細胞の遊走能を測定するwound healing assayを行った結果、NF90のノックダウンにより肝細胞癌細胞株の遊走能が著しく低下することが明らかとなった。 これまでにCXCL5の発現はEGFRの下流シグナリングによって正に制御されることが報告されている。これらの知見と本年度までの研究成果より、NF90-NF45はmiRNAの生合成制御を介してEGFRの発現を増加することで細胞の増殖能を上昇させ、一方でEGFRの増加を介してCXCL5 mRNAの安定性を上昇させることで細胞遊走能を促進させる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
優秀賞 受賞 (第14回KMS Research Meeting, 2015年2月18~19日)
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Overexertion of NF90-NF45 represses myogenic microRNA biogenesis, resulting in development of skeletal muscle atrophy and centronuclear muscle fibers2015
Author(s)
Hiroshi Todaka, Takuma Higuchi, Ken-ichi Yagyu, Yasunori Sugiyama, Fumika Yamaguchi, Keiko Morisawa, Masafumi Ono, Atsuki Fukushima, Masayuki Tsuda, Taketoshi Taniguchi, Shuji Sakamoto
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Journal Title
Molecular and Cellular Biology
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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