2014 Fiscal Year Annual Research Report
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12J10761
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
二橋 美瑞子 独立行政法人農業生物資源研究所, 遺伝子組換えカイコ研究開発ユニット, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分散型動原体 |
Outline of Annual Research Achievements |
動原体は、細胞分裂の際、複製された染色体を2つの新しい細胞に正確に分配する重要な役割を持つ。ヒトなど多くの真核生物では、動原体は染色体の一か所に局在しているが、複数の動原体が染色体中に散在する「分散型の動原体」の様式をもつ生物種も存在する。分散型動原体を持つ染色体は、切断された染色体断片が世代を超えて保持されるなど興味深い性質を持つが、局在型動原体に比べ、その仕組みについては不明な点が多い。昆虫では進化の過程で複数回分散型動原体が出現しており、中でも、カイコは遺伝子情報や遺伝子機能解析技術が進んでおり、昆虫の中で局在型動原体の知見が最も蓄積しているキイロショウジョウバエとも比較的近縁なため、分散型動原体の構造及びその進化の解明に適した材料である。局在型動原体の主要な構成タンパク質の中には、カイコゲノムで見つからないものも存在するため、カイコでは新規な動原体タンパク質も期待できる。 本年度は、カイコ動原体遺伝子Ndc80と相互作用するタンパク質複合体の解析を目指し、まずエピトープタグ融合型Ndc80を恒常的に発現する培養細胞株の樹立に必要な抗生物質を探索した。ピューロマイシンが効果的に細胞を死滅させたため、ピューロマイシン耐性遺伝子を使ってベクターの作製に着手した。さらに、EGFPとNdc80の間に45アミノ酸のスペーサーを入れると、中期の染色体への局在がより明瞭になることが分かった。EGFPを発現するRNAi簡易培養細胞株BmN4-SID1で使用可能な蛍光タンパク質を探索したところ、赤色蛍光タンパク質の中でmcherryが利用可能であることを見出した。また、生体内でのNdc80の挙動を観察するため、mcherry- Ndc80遺伝子を導入した遺伝子組換えカイコを作出し、最初の1系統が年度末に得られた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)