2013 Fiscal Year Annual Research Report
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12J10915
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
大塚 行誠 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | チベット・ビルマ語派 / 言語学 / アショー・チン語 / 文法記述 / クキ・チン語支 / ミャンマー / 記述言語学 |
Research Abstract |
平成25年度は, 主にミャンマー運邦ヤンゴン市でのフィールドワークを通してアショー・チン語(チベット・ビルマ語派クキ・チン語支南部チン語群)のデータ収集に努めたほか, 日本国内で言語データの整理を行った。平成25年の8月から9月にかけて2週間, そして平成26年の3月に2週間, ミャンマー連邦のヤンゴン市に滞在しながら言語調査を行った。ヤンゴン市内にあるアショー・チン語話者のキリスト教団体Asho Chin Baptist Conferenceおよびアショーチン言語文化委員会による全面的な協力のもと調査を進めた。具体的にはアショー・チン語における音韻体系の見直しと基礎語彙の調査, 言語使用状況に関するインタビューさらにはアショー・チン語の初等読本の翻訳作業を行った。これまでの調査結果は国内外で発表した。国内ではチベット=ビルマ言語学研究会第31回会合でアショー・チン語の調査状況を報告をした。また, インド共和国アッサム州グワバティでの北東インド言語学会第8回会合にてinverse markerに関する発表を行った。また, 2014年3月にはNPO法人「地球ことば村」のrことばのサロン」にて"インド・ミャンマー国境地帯に広がる―大言語群, チン語のはなし"と題して一般向け講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度はミャンマー連邦ヤンゴン市にてアショー・チン語の言語調査を進め, 文法記述に必要な言語データを収集してきた。今後の文法書執筆や言語データ公開に不可欠なデータが収集できた点において, 研究がおおむね順調に進展したと言えよう。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度にフィールドワークを通して得られたアショー・チン語のデータの管理と分析を行いながら, アショー・チン語の文法記述を続けていく予定である。また, アショー・チン語の人称標示や動詞の形態などに関する報告を国内外の学会および論集にて行いたいと考えている。なお, 不足している言語データを収集する為, 夏季と春季に短期間のフィールドワークも実施する予定である。
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Research Products
(2 results)