2013 Fiscal Year Annual Research Report
酸化還元活性型配位子の設計に基づく不活性C-H結合の触媒的直截変換
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12J10917
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安藤 高史 東京大学, 大学院薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | コバルト / 遷移金属 / ピリジン / キノリン / 複素環 / 求核反応 / 位置選択性 |
Research Abstract |
以前に提出した年度計画では、Redox active ligandの設計及び合成を行い各金属種との複合体を網羅的に構築する予定であったが、私が前年度に本研究の過程で見出したコバルト触媒によるピリジンのC4位選択的なアルキル化の適用基質の拡大を行った。本反応は種々の反応機構解析の結果、当初想定していたC-H結合の酸化的付加/不飽和結合の挿入/還元的脱離といった反応形式では無くコバルトヒドリド種の形成/不飽和結合のヒドロメタル化/ピリジン環への求核的付加/ジヒドロピリジン中間体の酸化によるコバルトヒドリド種の再生により進行していることが示唆されている。本反応は①配向基を必要とせずに達成困難なC4選択的な反応を起こす事②還元的な環境での酸化プロセスによる触媒の再生という非常に珍しい反応であったことから本系の重要性が伺えた。まずは単純なキノリン骨格を使用した場合に於いては期待されたC4選択的な反応で無くC2選択的なアルキル化反応が見られた。このことから基質に合わせて金属中心の求核性のファインチューニングが必要であることが分かった。最終的に触媒種であるコバルトヒドリド種の系中発生法、溶媒などの変更により高いC4選択性にて反応が進行することが分かった。この成果はAdvanced Synthesis & Catalysisにて報告することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、基質一般性の拡大が難航している。その原因の一つとして基質自体が配位子として働くことで位置選択性や反応性に関与している可能性が示唆されている。また、このことは系の複雑化も招いている。今後は、余分な基質の配位の排除と系の簡略化をR的に、3配位以上で金属中心と強固に結合する配位子とコバルトの錯体群を合成し、本反応の更なる改善を試みる。
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Research Products
(2 results)