2014 Fiscal Year Annual Research Report
高頻度組換え部位形成の情報基盤:DNA物性から謎を解く
Project/Area Number |
12J11069
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三浦 理 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 減数分裂期組換え / 高頻度組換え部位 / DNA物性 / 減数分裂 / クロマチン / 遺伝情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
減数分裂期における組換えのホットスポットは、ゲノム上の特定の領域に形成される。しかし、その分子的背景はまだ十分に理解されていない。一方において、DNAの高次構造や物理的特性には様々な遺伝情報が“印”されていると考えられる。本研究では、このような高次の遺伝情報を解読する研究の一環として、減数分裂期における組換えのホットスポットに注目した。 減数分裂期における組換え反応は、DNAの二本鎖切断(DSB)が起こることから始まる。昨年度までに、出芽酵母で明らかにされた3,600箇所のDSBのホットスポット(Pan et al., 2011)、分裂酵母で明らかにされた236箇所のDSBのホットスポット(Hyppa et al., 2008)、およびマウスで明らかにされた約10,000箇所のDSBのホットスポット(Smagulova et al., 2011)の物理的特性について解析した。その結果、平均像としては、DSBのホットスポットにおけるDNAの柔軟性等の物性が、周辺領域のそれらに比べて極めて特徴的であることを明らかにした。本年度は、DNA物性を評価してDSB部位か非切断部位かを個別的に判別できるプログラムの作成を進めた。そして、DNAの物性だけで個々のDSB部位の判別を高精度にできるプログラム(MIUdsb.ver14)を開発した。MIUdsb.ver14は、Panらの報告(Pan et al., 2011)をもとに抽出した出芽酵母ゲノム上の61,118箇所のDSB部位およびそれと同数の非切断部位を、75%以上の正確度で判別できる。同様にSmagulovaらが報告したマウスにおけるデータ(Smagulova et al., 2011)を用いても、70%以上の正確度を示す。この結果は、DSB部位形成にDNA物性が極めて重要な役割を果たしていることを再認識させるものである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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