2013 Fiscal Year Annual Research Report
メソ多孔質複合構造制御によるシナジー環境触媒の設計
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12J40091
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲田 幹 九州大学, 工学研究院, 助教
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Keywords | シナジー効果 / 環境触媒材料 / メソ多孔体 / ナノ領域技術 |
Research Abstract |
本研究では、大気中に存在する多様な汚染物質に幅広く対応できる材料として、吸着・分解シナジー効果を持つ高機能な環境触媒材料を設計することを目的とし、シリカ-チタニア複合多孔体およびメソポーラスチタニア-シリカを作製し、構造と触媒能との関係について調査することで、吸着・光分解シナジー効果について検証する。 平成25年度はメソポーラスチタニア-シリカの作製および触媒特性評価を行った。テンプレートとしてSDSを用いることでメソポーラスチタニアの合成に成功し、メチレンブルーに対する高い吸着能を発揮し、光分解能が向上した。また、合成時にSiアルコキシドを加えることでメソポーラスチタニア-シリカの合成にも成功し、アセトアルデヒドに対する高い吸着能と光分解能が見られた。N_2吸着測定およびXRD、IR、ラマンスペクトルなどの解析によりシリカ添加による細孔構造変化や結晶相変化について考察した。以上のことから、メソポーラスチタニアにシリカを複合することで、酸化チタンが微粒化し、アセトアルデヒドに対する吸着能の向上と、高い光分解能を発揮したことが示唆された。 本年度達成したメソポーラスチタニア-シリカによる高い光分解活性は代表的な光触媒P25の光分解速度と同程度であり、当初目的の一つであるスピーディな光分解を達成できたことは、ナノ領域技術を活用した新規環境触媒材料の創成につながる重要な成果であり、学術的にも意義は大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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