2013 Fiscal Year Annual Research Report
情報通信技術(ICT)の高度化と人々の雇用関係、就業形態および家族生活との関連
Project/Area Number |
12J40235
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
坂本 有芳 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Keywords | テレワーク / 普及理論 / 職業生活と家族生活 / 女性の就業選択 / 柔軟な働き方 / アクションリサーチ / ワーク・ライフ・バランス |
Research Abstract |
ICTの一層の高度化や普及が、働く場所と時間の拘束性、あるいは定常性、雇用形態など人々の働き方にどのような影響をおよぼしているのか、ICT以外の現代社会の変化の影響を考慮しながら、3つのサブテーマにより検討した。 1. ICT利用と就業形態選択との関連 テレワークを導入しようとしている企業をフィールドとして実施した、柔軟な働き方の受容についてのアンケート調査、テレワーク制度パイロットテストの評価、テレワーク実施者へのグループインタビュー調査、テレワーク制度導入プロセスの参与観察を分析した。普及理論の概念により検討したところ、ICT技術の高度化はテレワーク導入の重要な契機であるものの、これまでの規範との両立可能性が大きな障壁となり、利用希望者にも採用されていない状況が明らかとなった。普及の鍵は管理職層のワーク・ライフ・バランスの重要性に対する知識であり、試行可能性を高めることが打開策となり得ることが示された。 2. 職業生活と家族生活への影響、3)女性の就業選択 一都三県に居住し中学生以下の末子を持つ女性を対象としたオリジナルデータを収集した。最初にヒアリング調査により子の発達段階が異なる女性の経験を把握し、ヒアリング内容に基づいてアンケート調査票を作成した。ICTの利用状況と職業生活が家族生活に及ぼす影響、両者の境界に着目した相互作用を、心理的な葛藤のみならず家庭内メンバーの家事遂行や育児頻度、子の生活時間など機能面からもとらえた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テレワーク実施企業をフィールドとした質的調査やアクションリサーチの分析により、ICT利用と就業形態選択との関連を普及理論の枠組みに沿いながら具体的に掘り下げることができた。さらにICTが職業生活と家族生活との関連に及ぼす影響を、家族の発達段階の違いに着目して質的量的両方から調査を実施することで、より実態に沿ったきめ細やかなデータを収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(3 results)
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[Book] 先行研究の収集と整理 : 仮説検証型計量研究のケース『研究道-学的探求の道標』2013
Author(s)
須田木綿子, 鎮目真人, 西野理子, 樫田美雄編, 平岡公一, 武川正吾, 山田昌弘, 黒田浩一郎監修, 吉田崇, 坂本有芳, 吉原千賀, 米村千代, 後藤広史, 野田博也, 小磯明, 筒井淳也, 中田知生, 井口高志, 石川良子, 亀山俊朗, 河野真, 木下衆, 天田城介, 金子雅彦, 河西正博
Total Pages
320 (27-39)
Publisher
東信堂