2002 Fiscal Year Annual Research Report
痛みの分かる材料・構造・通信網の為の高分解能・高機能光ファイバ連続分布量計測技術
Project/Area Number |
13002003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保立 和夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60126159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
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Keywords | スマート材料・構造 / 光通信ネットワーク / 分布型光ファイバセンサ / 光コヒーレンス制御 / 防災・危機管理技術 |
Research Abstract |
本研究計画の2年間での進展は順調であり、当初の計画が進んでいるのみならず、一部前倒ししても実施され、また本申請研究内容に整合した新しい課題も設定できている。第1サブテーマ「誘導ブリルアン散乱の局在発生技術による完全分布型高空間分解能光ファイバ歪センシング技術」に関しては、1cmという従来にない分解能を生かして、鉄筋コンクリートに加わる張力によるクラックの検出に初めて成功した。本歪分布測定系の簡素化法として半導体レーザの直接周波数変調特性を用い、時分割で11GHz周波数の異なるポンプ・プローブ光を発生する方法も提案・検討し、また、時間分解法を併用した測定レンジの拡大技術も計測器メーカと共同で提案・試作している。従来法である光パルス入射・時間分解法では数分に一度のサンプリング測定しかできず、歪の時間分解測定は不可能である。これに対して、本手法によれば高速測定が可能であることを示し、55Hzで動的歪をサンプリングすることに成功した。また、固定周波数でのブリルアン散乱強度を測定しても歪変化の概略を知ることができ、この測定モードにより2KHzでのサンプリングも実現した。建設会社と共同で建物モデルを作成し、地震波で振動するモデル各部の動的歪を測定することにも成功している。これら成果には、本年度の計測自動制御学会技術賞・蓮沼賞、同学会技術奨励賞が授与されている。第2サブテーマ「光波コヒーレンス関数の合成法による完全分布型光ファイバ側圧センシングシステム」では、広い周波数範囲にわたり高精度に周波数掃引が可能なSSG-DBR-LD光源を利用して、これまでの性能を12倍凌ぐ20cmの空間分解能を達成した。第3サブテーマ「光ファイバ加入者網診断システム」に関しては、測定レンジを切り替える簡便かつ高精度な方法を新たに考案し、機能実証実験に成功した。また、第4サブテーマとして、「痛みの分る材料・構造・通信網のための関連センシング技術」を設定し、多波長発振光ファイバレーザによる光ファイバグレーティング歪センサ、同一ブラッグ波長FBG多点化技術、光ファイバ分布型振動センシング技術等も提案し、いずれも実証実験に成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Hotate, S.S.L.Ong: "Distributed dynamic strain measurement using a correlation-based Brillouin sensing system"IEEE Photonics Technology Letters. 12・2. 272-274 (2003)
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[Publications] K.Hotate, M.Kashiwagi: "High spatial resolution reflectometry for optical subscriber networks by synthesis of optical coherence function with measurement range enhancement"IEICE Trans. on Electronics. E86-C・2. 213-217 (2003)
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[Publications] B.Zhu, T.Saida, K.Hotate: "Variable optical filter using dynamic grating in Er doped fiber controlled by synthesis of optical coherence function : Proposal and experimental verification"IEICE Trans. on Electronics. E86-C・1. 97-99 (2003)
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[Publications] K.Hotate: "Application of synthesized coherence function to distributed optical sensing"IOP Measurement Science and Technology. 13・11. 1746-1755 (2002)
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[Publications] Z.-Y.He, K.Hotate: "Distributed Fiber Optic Stress Sensing by Arbitrary Shaping of Optical Coherence Function"Jour. of Lightwave Technology. 20・9. 1715-1723 (2002)
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[Publications] M.Tanaka, K.Hotate: "Application of correlation-based continuous-wave technique for fiber Brillouin sensing to measurement of strain distribution on a small size material"IEEE Photonics Technology Letters. 14・5. 675-677 (2002)