2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13002005
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 晋司 (株)TDK, 秋田研究所, 研究主任
宮下 英明 東京農工大学, 工学部, 講師 (50323746)
竹山 春子 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60262234)
須藤 広明 (株)日立製作所, ライフサイエンス推進事業部開発本部, 技師
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Keywords | 磁性細菌 / マグネタイト / bacterial magnetic particle (BMP) / 全ゲノム解析 / BMP膜特的タンパク質 / 小胞形成 / プロテオミクス / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
平成13年度は、バイオマグネタイト合成に関与している遺伝子を効率的かつ網羅的に検索するため全ゲノム解析を終了させることを目的とした。 1.磁性細菌Magnetospirillum magneticum AMB-1の全ゲノム配列決定 (1)ショットガンライブラリーの作製 (2)シークエンシング(重複度10) (3)アセンブリング、ギャップフィリング これらの結果、4.8Mbの全ゲノム配列を決定した。また、GC含量は68%であった。 (4)全ORF、ホモロジー、モチーフ解析による遺伝子の機能予測とデーターベース化 ORFを予測し、約5,000個抽出した。アノテーションを行い、約4,800の遺伝子が存在することが示唆された。これらをknown, unknownにわけ、さらに機能ごとにクラスタリングしたデータベースを構築した。 (5)既知のバイオマグネタイト合成関連遺伝子(magA, mpsA, mms16)の周辺領域の解析 既知のバイオマグネタイト合成関連遺伝子の周辺領域解析を行った。とくにmms16の周辺領域の解析において、unknownなORFであっても、細胞内に膜構造をもつ光合成細菌Rhodobacter, Rhodospirillumおよび同じく窒素固定細菌Mesorhisobium, RhizobiumのORFと高い相同性を示すということ、そして複数の遺伝子がクラスターを形成しているということが明らかになった。 2.DNAチップを用いた遺伝子発現解析による磁気微粒子合成遺伝子群の同定とその調節機構の解析 (1)ミュータントの作製 平成14年度の計画において使用するバイオマグネタイト合成欠損株を本年度作製した。この結果、約60株の欠損株を得た。なお、欠損した遺伝子群およびその周辺領域のプロファイルも終了した。 (2)比較プロテオーム解析 バイオマグネタイトを覆う生体膜に特異的に発現している約67kDaの膜タンパク質について、そのN末端アミノ酸シークエンスを全ゲノム情報と照会した結果、セリンプロテアーゼをコードする領域と一致することがわかった。この遺伝子をmms67と命名した。Mms67タンパク質は、セリンプロテアーゼドメインの後ろにPDZドメインを保存しており、小胞膜結合性トランスポーターの膜局在に関与する可能性が示唆された。我々が以前報告した鉄トランスポーターであるMagAは、PDZドメインと相互作用するドメインをC末端に保持しており、現在相互作用解析を進めている。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] Reiko Sato, Haruko Takeyama, Tsuyoshi Tanaka, Tadashi Matsunaga: "Development of a High Performance and Rapid Immunoassay for Food Allergen Using Antibody conjugated Bacterial Magnetic Particles and Fully-automated System"Appl.Biochem.Biotechnol.. 91-93. 109-116 (2001)
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[Publications] Toshifumi Sakaguchi, Atsushi Arakaki, Tadashi Matsunaga: "Desulfovibrio magnetics sp.nov., a Novel Sulfate-Reducing Bacterium That Produces Intracellular Single Domain-Sized Magnetite Particles"Int.J.Syst.and Evol.Microbiol.. 52. 251-221 (2002)
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[Publications] Yoshiko Okamura, Haruko Takeyama, Tadashi Matsunaga: "A magnetosome specific GTPase from the magnetic bacterium Magnetospirillum magneticum AMB-1"J.Biol.Chem.. 276. 48183-48188 (2001)
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[Publications] Tomoko Yoshino, Haruko Takeyama, Tadashi Mastunaga: "Single nucleotide polymorphism analysis using a bacterial magnetic particle microarray"Electrochemistry. 69. 1008-1012 (2001)
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[Publications] Brandon Yoza, Mitsufumi Matsumoto, Tadashi Matsunaga: "DNA extraction using modified bacterial magnetic particles in the presence of amino silane compound"J.Biotechnol.. 94. 217-224 (2002)
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[Publications] 松永 是, 岡村好子: "ナノバイオテクノロジーの展望"バイオインダストリー. 19. 46-51 (2002)
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[Publications] 松永 是, 新垣篤史: "「ナノマテリアルの最新技術」第6章バイオマグネット"シーエムシー出版. 6 (2001)
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[Publications] 松永 是, 新垣篤史: "「ナノテクノロジーのすべて」4産業別にみるナノテクノロジー バクテリアがつくるナノサイズ磁性粒子・バイオマグネット"工業調査会. 4 (2001)
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[Publications] 松永 是, 阪口利文: "「微粒子工学大系」第II巻応用技術 磁性微粒子をつくる細菌"フジ・テクノシステム. 8 (2002)