2001 Fiscal Year Annual Research Report
アクチン細胞骨格再編成に関与する蛋白質間相互作用の役割
Project/Area Number |
13014201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 隆晴 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (80312346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 このみ 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (80312354)
田中 一馬 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (60188290)
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Keywords | 蛋白質間相互作用 / アクチン細胞骨格 / I型ミオシン / MTI1 / SH3ドメイン / WASP-interacting protein / SHE4 / UCSドメイン |
Research Abstract |
アクチン細胞骨格再編成には多くのアクチン結合蛋白質が関与しているが、そのうちのひとつに非筋型ミオシンが存在する。最近、酵母の非筋型ミオシンであるI型ミオシンがWiskott-Aldrich syndrome protein (WASP)やArp2/3 complexと相互作用することにより、アクチン重合を制御していることが示されたが、その詳細については明らかでない。そこで、私達はI型ミオシンと相互作用する蛋白質の同定を試みた。その結果、以下に示す蛋白質の同定に成功し、それぞれの生理機能の解明を行った。 (1)I型ミオシンのテイルドメインに結合する蛋白質Mti1p ; Mti1pはN末端側にSH3ドメイン、中央にプロリンリッチドメインを持つ蛋白質である。Mti1pは、そのプロリンリッチドメインを介して、I型ミオシンのSH3ドメインと結合した。また、MTI1の遺伝子破壊は、酵母のWIP(WASP-interacting protein)であるVRP1の遺伝子変異による異常を抑圧した。すなわち、Mti1pがVrp1pとantagonisticに機能することを見出した。 (2)I型ミオシンのモータードメインに結合する蛋白質She4p(阪大・医・入江賢児先生との共同研究);She4pは、多くの生物種で見出されているUCSドメインをC末端に持つ蛋白質である。She4pとI型ミオシンのモータードメインとの結合には、She4pのUCSドメインが必要十分であった。また、I型ミオシンは細胞内でF-アクチンと共局在することが知られているが、SHE4遺伝子を破壊した細胞では共局在が観察されなくなり、細胞内に一様に分布するようになった。 以上の結果から、Mti1pやShe4pはI型ミオシンの機能を調節する新規アクチン細胞骨格制御因子であると考えられた。 以上のように、平成13年度の研究計画はほぼ達成されたと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mochida, J.: "The novel adaptor protein, Mti1p, and Vrp1p, a homolog of Wiskott-Aidrich syndrome protein-interacting protein (WIP), may antagonistically regulate type I myosins in Saccharomyces cerevisiae"Genetics. (in press). (2002)
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[Publications] Tanaka, K.: "Functions of unconventional myosins in the yeast Saccharomyces cerevisiae"Cell Struct. Funct.. (in press). (2002)
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[Publications] Saka, A.: "Complementing yeast rho1 mutation groups with distinct functional defects"J. Biol. Chem.. 276・49. 46165-46171 (2001)
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[Publications] Inoue, H.: "A Drosophila MAPKKK, D-MEKK1, mediates stress responses through activation of p38 MAPK"EMBO J.. 20・19. 5421-5430 (2001)