2001 Fiscal Year Annual Research Report
超好熱始原菌由来転写関連因子TIPの転写調節機構解明
Project/Area Number |
13014213
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 浩由 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30324809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金久 展子 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20177538)
井上 豪 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20263204)
甲斐 泰 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029236)
望月 衛子 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教務員 (10150335)
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Keywords | 超好熱始原菌 / Thermococcus kodakaraensis KOD1 / TBP-interacting protein / 転写反応抑制因子 / TATA-binding protein (TBP) / セレノメチオニン / 異常分散法 / X線構造解析 |
Research Abstract |
超好熱始原菌Thermococcus kodakaraensis KOD1株由来の転写関連因子TBP-interacting protein(TIP)は、転写開始前複合体の形成に必須であるTATA-binding protein(TBP)に結合することで、TBPがTATA-boxに結合するのを阻害し、転写反応を抑制するタンパクである。本研究では、始原菌における独自の転写機構及び耐熱化のメカニズムについて解明することを目的としてTIPの結晶学的研究に取り組んだ。 本特定領域の研究費で購入した培養装置を用いて、TIPの遺伝子を導入したセレノメチオニ〓メチオニンで置換したTIPの精製、及びTIPの結晶化を行った。結晶化はハンギングドロップ〓の濃度のタンパク溶液に対し、沈殿剤として5%(wt/wt)PEG8000、緩衝液として100mM ME〓れた。この結晶は正方晶系に属し、空間群はP4_32_12、格子定数はa=b=74.34Å,c=86.〓 TIPのMADデータ収集は、SPring-8の40B2ビームラインで行った。Peak(0.9793Å)、Edge(0.9795Å)、Remote(0.9873Å)の3波長で回折強度データ収集を行ったところ、3.0Å分解能に対してR_<merge>の値はそれぞれ7.6%、7.1%、7.3%であり、Completenessはこの分解能の範囲で、すべての波長セットについて100%であった。プログラムCNSを用いてMAD法による処理を行ったところ、パターソンマップ上にセレン由来と思われるピークを確認できたので、位相計算及び溶媒平滑化を行ったところ、二次構造の確認できる電子密度を得ることができた。現在、主鎖の約80%にあたる200残基をトレースし、モデル構築を進めている。 今後は構造の精密化を行い、TBPとの結合様式について検討を行い、超好熱始原菌特有の転写機構について検討を加える予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] E.Mizohata, et al.: "Crystallization and preliminary X-ray diffraction analysis of glutathione-dependent dehydroascorbate reductase from spinach chloroplasts"Acta Cryst.. D57. 1726-1728 (2001)
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[Publications] H.Hashimoto, et al.: "Crystal structure of DNA polymerase from hyperthermophilic archaeon Pyrococcus kodakaraensis KOD1"J.Mol.Biol.. 306. 469-477 (2001)
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[Publications] E.Mizohata, et al.: "Crystal structure of activated ribulose-1,5-bisphosphate carboxylase/oxygenase from green alga Chlamydomonas reinhardtii complexed with 2-carboxyarabinitol-1,5-bisphosphate"J.Mol.Biol.. 316. 677-689 (2002)