2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13017216
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
仁田坂 英二 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (60222189)
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Keywords | アサガオ / 形態形成 / Tpn / maple / fasciated / fukitsume |
Research Abstract |
アサガオの突然変異体の原因遺伝子に挿入しているTpn1ファミリーを利用して遺伝子クローニングを行うためにSTD(Simplified Transposon Display)法を用いて、葉や花が細くなる立田(maple)遺伝子の原因遺伝子の単離を試みた。この突然変異体は易変性を示すため、トランスポゾンの挿入によって誘発されていると考えられる。STD法で立田突然変異体で特異的なDNA断片が1つだけ得られ、現在対応するゲノム領域とcDNAを単離解析している。またこの柳変異特異的なプライマーを設計し、表現型との連鎖を20個体程度について調べたところ、完全に連鎖しており、立田遺伝子に非常に近い領域を得ていることが明らかになった。 アサガオにも茎がリボン状になる帯化変異体が知られており、シロイヌナズナのfasciata変異の原因遺伝子であるFAS1,FAS2,AtMSI1と相同な遺伝子をスクリーニングした結果、InFAS2,InMSI1-A, InMSI1-Bが得られた。突然変異体と野生型の転写産物の比較をこれらの相同遺伝子について行ったところ、野生型と差がみられなかった。 吹詰(fukitsume ; fu)は、我々の研究室で新規に単離された分裂組織が巨大化する突然変異体で、その表現型からシロイヌナズナのCLV経路に関わる変異と相同な変異だと考えられる。そのためCLV1〜3と相同性のあるアサガオの遺伝子のスクリーニングを行った結果、InCLV1-A, B, InCLV1LP1,InCLV2を単離した。突然変異体と野生型の転写産物および塩基配列の比較をこれらの相同遺伝子について行ったところ、突然変異形質には関与していなかった。現在、まだ単離できていない相同遺伝子のスクリーニングを行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 仁田坂英二: "変化アサガオの歴史と遺伝学"日経サイエンス. 31. 70-79 (2001)
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[Publications] H.N.Kim, E.Nitasaka, I.J.Odrzykoski, T.Yamazaki: "The psbA sequence diversity in the liverwort Conocephalum conicum (Conocephalaceae)"Genes and Genetic Systems. 76. 279-288 (2001)
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[Publications] 仁田坂英二, 星野敦, 田中幸子, 飯田滋: "アサガオの連鎖地図とトランスポゾンデイスプレイ"植物のゲノム研究プロトコール. 14. 179-185 (2001)
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[Publications] 仁田坂英二他: "アサガオを語る"国立歴史民俗博物館編. 84 (2001)