2003 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジア古文献における写本の発達と印刷本導入にかんする研究
Project/Area Number |
13021224
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
庄垣内 正弘 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
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Keywords | ロシア所蔵文献 / ウイグル語文献 / ウイグル漢字音 / ウイグル文字音写漢文 / 観世音陀羅尼経 / 続命経 / 縁起聖道経 / 阿含経 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いウイグル語文献の研究をおこない、『ロシア所蔵ウイグル語文献の研究-ウイグル文字表記漢文とウイグル語仏典テキスト-』を出版した。本書は2部に大別されている。第1部ではロシア所蔵のウイグル文字表記された漢文断片10葉を扱った。この10葉はロシア科学アカデミー東方学研究所サンクトペテルブルグ支所に保管されているもので、著者はそれらを整理し、漢文仏典との同定に成功した。さらに言語学的手法をもちいて書かれた漢語の発音形式を再構し、音韻体系を明らかにした。第2部では8本のウイグル語仏典を扱い、テキスト・エディションを提出した。そのうちの6本はやはりサンクトペテルブルグ所蔵の断片で、内容は「大乗法苑義林章」「慈悲道場懺法」「観世音陀羅尼経」「続命経」「縁起聖道経」「阿含経」である。残る2本は以前に一度出版したテキストであるが、修正を加えて再提出した。それらはパリ国立図書館所蔵の「菩薩修行未知」と中村不折氏旧蔵で現在書道博物館に所蔵されている長文の巻子「雑阿含経」である。本書巻末には「ウイグル語-漢語対照語彙」を付した。 本特定研究の主催する国際シンポジウムである「日韓漢字・漢文受容に関する国際学術会議」(2003年7月24・25日於富山大学人文学部)に参加し、研究発表した。題目は「ウイグル漢字音について」(コメンテーター、高田時雄、P.Zieme)であった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 庄垣内 正弘: "文献研究と言語学-ウイグル語における漢字音の再構と漢文訓読の可能性"言語研究. 124. 1-36 (2003)
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[Publications] 庄垣内 正弘: "Uighur influence on Indian words in Monogolian Buddhist texts"Indien und Zentralasien Sprach- und Kulturkontakt, Harrassowitz Verlag・Wiesbaden. 119-143 (2003)
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[Publications] 庄垣内 正弘: "How were Chinese Characters read in Uighur?"D.Durkin-Meisteremst(ed.), Turfan revised : The first century of res each into the arts and cultures of the Silk Road.. (印刷中).
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[Publications] 庄垣内 正弘: "ロシア所蔵ウイグル語文献の研究-ウイグル文字表記漢文とウイグル語仏典テキスト-"京都大学大学院文学研究科. 374+LXXVII (2003)