2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13022246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伊藤 嘉浩 徳島大学, 工学部, 教授 (40192497)
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Keywords | 高分子合成 / 材料加工 / マイクロデバイス / ナノデバイス / 精密微細加工 / マイクロチップ / ナノ材料 / 表面加工 |
Research Abstract |
まず、温度応答性の高分子であるN-イソプロピルアクリルアミドとアクリル酸の共重合体を合成した。そしてアクリル酸の側鎖に種々の割合でシステアミンを結合したチオール含有高分子とした。この修飾高分子を金を被覆した膜の上に自己集積化した。自己集積化の程度は表面プラズモン共鳴法により測定した。まず高分子にチオール基を導入することでポリアクリル酸が自己集積化できることがわかった。また、修飾高分子の水溶液濃度が高くなるほど、自己集積化量が増加し、ある濃度以上では一定になることがわかった。そして、この飽和集積化量は、チオール含有量の少ない修飾高分子ほど高いことがわかった。これは、チオール含有量が少ないほど金表面との結合点が少なく、そのため集積化の際の表面占有面積が少なくなりより多くの修飾高分子を集積化できるためのと考えられた。また、集積化量は、水溶液のpHやイオン強度にも依存した。低pHで集積化した場合には、集積化の際に高分子電解質が収縮しているために、占有面積が少なく、より多くの高分子を集積化できた。このような集積化表面の水濡れ性の変化を水中での空気泡の接触角測定から検討した。すると40度では表面が疎水性になり、25度では親水性になっていることがわかった。次に、これをスライドガラス上に形成させた幅500マイクロメートルのチャネル上に金被覆を行い自己集積化した。すると、40度では、水がチャネル上を流れず、25度では流れるようになった。これは、40度ではチャネル表面が疎水性になったためと考えられた。 今後は、集積度の相違や、水を流す力を変えたときの温度応答性の相違などについて検討をしてゆく必要がある。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Ito, M.Hayashi, Y.Imanishi: "Gradient micropattern immobilization of heparin and its interaction with cells"J.Biomat.Sci., Polym.Edn.. 12. 367-378 (2001)
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[Publications] 川添直輝, 若林夫佐恵, 福田晃一, 三澤弘明, 伊藤嘉浩, 太田淳: "刺激応答性ゲルを用いた焦点可変マイクロレンズ・アレイの製作"電気学会論文誌E. 121. 158-162 (2001)
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[Publications] G.Chen, Y.Ito: "Gradient micropattern immobilization of EGF to investigate the effect of artificial juxtacrine stimulation"Biomaterials. 22. 2453-2457 (2001)
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[Publications] H.Zhang, Y.Ito: "pH control of substance permeation through a porous membrane self assembled with a poly(acrylic acid) loop brush"Langmuir. 17(印刷中). (2001)
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[Publications] H.Zhang, Y.Ito: "Polyelectrolytes Handbook"American Scientific Publisher(印刷中). (2002)