2002 Fiscal Year Annual Research Report
時空間シンクロナイゼーションを用いた空間光信号の伝送
Project/Area Number |
13022249
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
早崎 芳夫 徳島大学, 工学部, 講師 (10271537)
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Keywords | 光情報処理 / 光コンピューティング / 時空間光ダイナミックス / 画像処理 / 空間光変調素子 / 非線形光学 / 光通信 |
Research Abstract |
近年,分子シンクロナイゼーションの目指す分子間相互作用による協調と同期を基本原理とし,光信号を反応のトリガーとする多くの分子システムが構築されている.光を情報のキャリアとして分子システム間をやりとりさせる場合,光は自由空間中を長距離かつ特異的に接続できるため,熱や化学物質,電子とは一線を画すシステムの構築できる.我々は,分子シンクロナイゼーションの1つの本質である時空間ダイナミックスを有する非線形空間光回路をモデルシステムとして,時空間シンクロナイゼーションによる空間光通信伝送のための,時間発展パターンによる画像処理,孤立状態の形成と制御を行った. 空間光電子回路は,ある特定の空間周波数の信号に対しては,空間的な位相を保持してシステム中に長時間存在し,別の空間周波数の信号に対しては,急激に減衰するという特性を有する.この特性を使うと,入力画像の特徴だけを残して,ノイズを除去する画像処理を可能とする.指紋の空間周波数に空間光電子回路で発生するパターンの空間周波数を一致させると,出力パターンが,指紋パターンの空間的な特徴の大部分を保持しつつ,ノイズだけを消去できることを明らかにした. 空間的に局在化し,時間的に安定な光強度分布を有する孤立状態は,純光学的な並列メモリーや並列処理の実現を可能にする.本研究では,光アドレス形空間光変調素子とハイパス空間周波数フィルタを含む帰還光学系から構成される非線形光フィードバックシステムにおける,孤立状態の形成と消去,孤立状態の形成における光アドレス形空間光変調素子の初期位相(印加電圧に依存)のしきい値への影響,入力サイズに依存した孤立状態のスイッチングダイナミックス,孤立状態間の相互作用について行った.入力サイズに依存したスイッチングダイナミックスを利用すると,多数の孤立状態の中から狙った孤立状態を消去できる.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Takita: "Three-dimensional optical data storage in a nail for new data transportation"SPIE Proceedings. 4829. 1065-1066 (2002)
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[Publications] H.Yamamoto: "Enlargement of viewing area of stereoscopic full-color LED display by use of a parallax barrier"Applied Optics. 41・32. 6907-6919 (2002)
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[Publications] Y.Hayasaki: "Spatial and temporal properties of a nonlinear optical feedback system"Optical Review. 8・5. 343-347 (2001)