2001 Fiscal Year Annual Research Report
ゴム弾性転移に基づく新規環境シンクロゲルの合成と新規材料への展開
Project/Area Number |
13022268
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
長崎 幸夫 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (90198309)
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Keywords | ポリサイラミン / ゴム弾性転移 / ポリマーブラシ / ハイドロゲル / コントロールドリリース / ぬれ / ゼータ電位 / スキン層 |
Research Abstract |
本年度は昨年度調製したポリサイラミンゲル及び粒子を用いて、以下のように検討を行った。 i)ポリサイラミンマイクロスフィアスキン層形成の速度論的解析:ポリサイラミンマイクロスフィアを膨潤状態(酸性)からアルカリ性溶液につけると、表面から相転移し、スキン層を形成した。これまで知られている感温性ゲルなどのスキン層は準安定状態から最終的にはスキン層が崩壊し、安定状態に到達する。一方、ポリサイラミンのスキン層は数ヶ月にわたってその構造を維持することが確認された。この現象は物質透過のON-OFFを高度に制御するためには極めて重要な現象であり、速度解析からも安定スキン層形成が裏付けられた。 ii)ポリサイラミンマイクロスフィアからの薬物リリース:上述したようにポリサイラミンマイクロスフィアのスキン層は緻密で極めて安定に形成されるため、その安定スキン層を利用した薬物リリースのON-OFF制御に関する検討を行った。水溶性蛍光を用いて行ったところ、安定スキン層形成後は完全に物質透過をシャットアウトしている理想的ゲルを形成していることが確認された。 iii)ポリサイラミン機能界面の設計:ロッドーグロビュール転移を示すポリサイラミンはその相転移とともに親-疎水性、硬さ、分子末端間距離などを著しく変化させる今までに無い材料である。基板表面にポリサイラミンをブラシ上に構築させることにより表面の硬さ、すべり面等を信号により転移させうる機能性界面の構築を行った。。ポリサイラミン末端にメルカプト基あるいはシラノール基を導入し、機材として金やガラス表面を用い、モデルブラシの構築を行った。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 長崎幸夫: "Sugar-Installed Block Copolymer Micelles : Their Preparation and Specific Interaction with Lectin Molecules"Biomacromolecules. 2・4. 1067-1070 (2002)
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[Publications] 長崎幸夫: "Quantitative and Reversible Lectin-Induced Association of Gold Nanoparticles Modified with α-Lactosyl-ω-mercapto-poly(ethylene glycol)"Journal of American Chemical Society. 123・34. 8226-8230 (2001)
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[Publications] 長崎幸夫: "Long-circulating poly(ethylene glycol)/poly(D, Llactide) block copolymer micelles with modulated surface charge"Journal of Controlled Release. 77・1. 27-38 (2001)
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[Publications] 長崎幸夫: "Selective Synthesis of Heterobifunctional Poly(ethylene glycol) Derivatives Containing Both Mercapto and Acetal Terminals"Bioconjugate Chem.. 11・6. 947-950 (2000)
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[Publications] 長崎幸夫: "Preparation of non-fouling surface through the coating with core-polymerized block copolymer micelles having aldehyde-ended PEG shell"Colloids Surf. B. 18・3,4. 337-346 (2000)
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[Publications] 長崎幸夫: "Surface Characterization of Functionalized Polylactide through the Coating with Heterobifunctional Poly(ethylene glycol)/Polylactide Block Copolymers"Biomacromolecules. 1・1. 39-48 (2000)
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[Publications] 長崎幸夫: "糖鎖分子の設計と生理機能 -標的認識性糖鎖を表層に配した高分子ミセルの構築とDDSへの展開-"学会出版センター. 12 (2001)