2001 Fiscal Year Annual Research Report
サイクリックパイプラインA/D変換に基づく超高速ディジタルイメージセンサの研究
Project/Area Number |
13023204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川人 祥二 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40204763)
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Keywords | A / D変換器 / サイクリックパイプライン / 高速イメージセンサ / マシンビジョン / ITS / 画像圧縮 |
Research Abstract |
高速物理現象の解明、次世代道路交通システム(ITS)における車載用画像入力装置、ロボットビジョン、マシンビション等に要求される極めて高速の画像のリアルタイム処理を行う上での1つの重要な課題は、A/D変換とその伝送である。本研究では、イメージセンサ上において、超高速に映像信号をA/D変換し、画像符号化により高速信号伝送が可能なCMOSディジタルイメージセンサのアーキテクチャを提案するとともに、試作により、その性能実証を行うことを目的とした。本研究の成果として、実際にサイクリックパイプラインA/D変換方式を32チャネル集積化した2眼のCMOSイメージセンサを試作し、画像取得に成功した。現状では、精度を十分に保ったままでの速度として毎秒300フレームを実証している。このセンサは、その出力にビットシリアル並列処理に基づく、高速フーリエ変換LSIをパイプライン動作によりリアルタイムでの距離画像計測を行わせる上での最適なアーキテクチャを有している。また、これまで高速画像のためのデータ圧縮回路に関してはこれまで殆ど検討がなされていないが、我々は、分散演算法に基づく4×4点2次元DCT回路並びに、並列化に適した小面積の複数線出力式可変長符号化(圧縮)回路を考案し、25万画素のセンサに対して、2000フレーム/秒を超える高速画像に対するリアルタイム画像圧縮が1個のLSIで実現できることを明らかにすることができた。さらに、高速撮像において問題となるリセット雑音を除去可能な、相関2重サンプリング機能を有する画素回路を考案し、これにより、ノイズレベルを従来の約1/3にすることができることを明らかにした。これらにより、来年度実際に、高速ディジタルイメージセンサ及び高速画像圧縮LSIを試作し、提案する超高速カメラを実証するための基礎を固めることができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Kato, S.Kawahito, K.Kobayashi, H.Sasaki, T.Eki, T.Hisanaga: "A Binocular CMOS Range Image Sensor with Bit-Serial Block-Parallel Interface Using Cyclic Pipelined ADC's"Dig. Tech. Papers, Symp. VLSI Circuits. (6月発行). (2002)
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[Publications] D, Handoko, 川人祥二, 田所嘉昭, 松澤昭: "高速非破壊中間撮像CMOSイメージセンサの設計と試作"映像情報メディア学会誌. 55・2. 264-270 (2001)
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[Publications] 枝元正和, 榊原雅樹, 川人祥二: "高速CMOSイメージセンサ用画像圧縮回路の検討"映像情報メディア学会2001年度年次大会予稿集. 25・16. 391-392 (2001)
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[Publications] 榊原雅樹, 枝元正和, 川人祥二: "高速CMOSイメージセンサにおける電子シャッター機能の検討"電子情報通信学会2001年ソサイエティ大会. C-12-34. 95 (2001)
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[Publications] D.Handoko, S.Kawahito, Y.Tadokoro, A.Matsuzawa: "A Bidirectional Multiple Charge Transfer Active Pixel Image Sensor for Low-Power Focal Plane Motion Vector Estimation"Trans. of IEE, Japan. 121E,1. 1-7 (2001)