2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13024202
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 淳一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90221241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 正史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10261322)
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Keywords | 共渦鞭毛藻 / Amphidinium / マクロリド / 絶対立体配置 / 殺細胞活性 / 生合成 |
Research Abstract |
本研究では、共生藻(Amphidinium属渦鞭毛藻)由来の希少鍵物質である強力な細胞毒性を示すマクロリドAmphidinolide類(B, C, G, Hなど)について、1)高生産株を見い出すこと、2)分光学的手法と合成的手法を組み合わせて高次立体構造を明らかにすること、3)生合成を明らかにすること、4)活性発現に必須なpharmacophoreを見い出すこと、を目的とする。この希少鍵物質を系統的に研究することにより、本鍵物質の共生現象における役割、医薬リード分子としての可能性、研究用ツールヘの応用も視野において研究を行った。 1)共生藻のコレクションより、Amphidinolide C, G, Hの高生産株を得た。 2)NMRデータの解析、X線結晶解析、分解反応、セグメントの合成により、Amphidinolide C, E, G, H, およびG, H関連マクロリドの絶対立体配置を明らかにした。 3)^<13>C-標識酢酸の取り込み実験の結果、Amphidinolide B, C, G, Hには、通常のポリケチド生合成では説明できない複数のセグメント(m-m)が含まれることを見い出した。一方、Amphidinolide G, Hと類似の骨格をもつAmphidinolide Bは、Amphidinolide G, Hとは異なる酢酸の取り込みパターンを示すことを明らかにした。 4)Amphidinolide G, H, および関連マクロリドについて細胞毒性を指標に構造活性相関を検討し、活性に重要な構造因子を明らかにした。 5)新たに得られたAmphidinolide Wを単離し、構造を明らかにするとともに立体化学を解明した。、さらに、^<13>C-標識酢酸の取り込み実験を検討し、通常のポリケチド生合成では説明できない特異な酢酸の取り込みパターンを見い出した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Shimbo et al.: "Amphidinolide W, New Twelve-Membered Macrolide from Dinoflagellate Amphidinium sp."J. Org. Chem.. 67. 1020-1023 (2002)
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[Publications] T.Kubota et al.: "Absolute Stereochemistry of Amphidinolide E"J. Org. Chem.. 67. 1651-1656 (2002)
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[Publications] M.Tsuda et al.: "Biosynthetic Study of Amphidinolide W"Chem Pharm. Bull.. 50. 976-977 (2002)
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[Publications] J.Kobayashi et al.: "Amphidinolides H2 〜 H5, G2, and G3, New Cytotoxic 26-and 27-Membered Macrolides from Dinoflagellate Amphidinium sp."J. Org. Chem.. 67. 6585-6592 (2002)
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[Publications] T.Kobota et al.: "Absolute stereochemistry of amphidinolide C : synthesis of C-1-C-10 and C-17-C-29 segments"Tetrahedron. 59. 1613-1625 (2003)