2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13024262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
阿部 郁朗 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (40305496)
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Keywords | スクアレンエポキシダーゼ / コレステロール / 酵素阻害剤 / 酵素機能解析 / 部位特異的変異 / 酵素反応 |
Research Abstract |
1.スクアレンエポキシダーゼ(SE)新規酵素阻害剤として見出した没食子酸エステルをリードとする酵素阻害剤の分子設計、合成、活性評価。今回さらに新規酵素阻害剤の検索を行い、エラジタンニンやその構成成分となる一連の合成HHDPエステルについて、活性を検討したところ、(S)-HHDP基をもつEugeniin(lC50=1.6microM)が顕著な酵素阻害活性を示した。また、新たに合成した(RS)-HHDP n-アルキルエステルについては、以前報告した没食子酸アルキルエステルの場合と同様に、炭素鎖の長さに応じた活性が認められ、C8エステル(lC50=0.83microM)で最大の阻害活性が得られた。 2.部位特異的突然変異の導入による酵素構造機能相関の検討。ヒトSEの保存アミノ酸残基のうち、基質との相互作用が予想される保存芳香族アミノ酸残基に焦点を絞り、一連の部位特異的変異酵素を作成して、酵素活性や酵素反応の立体化学に及ぼす影響などを検討した。即ち、市販されているヒト肝臓cDNAライブラリーより、今回新たにSE酵素のサブクローニングを行い、pETベクターに組み込んで大腸菌に異種発現させた。次に、Kunkelの方法を用いて、F474,F492,F523,F524などの残基に関して一連のアラニン置換変異酵素を作成した。こうした一連のSE変異酵素の酸素添加酵素反応の立体化学の制御といった問題には大変興味深いものがあり、スクアレンの6個ある二重結合のうち6,7位あるいは10,11位といった内部の二重結合がエポキシ化された酵素反応生成物の有無など、現在詳細に検討を行っている。 3.「可溶性」組み替え酵素の結晶化を目的として、N末端の100アミノ酸残基からなる膜結合ドメインに加え、C末の膜結合部位の一部をも同時に欠損させた組み替え酵素を作成した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] I.Abe: "Ellagitannins and Hexahydrodipheniyl Esters as Inhibitors of Vertebrate Squalane Epoxidase"J.Natural Products. 64. 1010-1014 (2001)
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[Publications] I.Abe: "Green Tea Polyphenols as Potent Enhancers of Glucocorticoid-Induced Mouse Mammary Tunor Virus Gene Expression"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 281. 122-125 (2001)
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[Publications] I.Abe: "Molecular Cloning,Expression,and Site-Directed Mutations of Oxidosqualene Cyclase from Cephalosparium caerulus"Biochem.Biophgs.Acta. 1522. 67-73 (2001)