超機能化ヒューマン・インターフェース画像処理・ワイヤレス情報端末チップ創製

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13025204
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 小柳 光正 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60205531)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 坪内 和夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30006283)
• Keywords: 三次元集積化技術 / ウェーハ張り合わせ / 積層型画像処理チップ / 超並列パイプライン / SS-CDMA / 並列型SIMF / 電流モードFFT LSI / 三次元システムインパッケージ

Research Abstract

「超機能ヒューマン・インタ-フェイス画像処理チップ」に関しては、チップ製作の鍵を握る三次元集積化技術の開発を行った。開発した技術を用いて簡単なテストチップを試作して良好な特性が得られることを確認した。また、三次元積層型の画像処理チップを構成する各信号処理回路ブロックを設計し、回路特性を評価するためのテストチップを試作した。設計に当たっては、8×8のイメージセンサアレイとそれぞれ一個の増幅器、ADコンバータ、レジスタアレイ、プロセッサから成るユニットを一個のパイプライン画像処理ユニットとして扱い、これらを9個並列接続した。これらの設計結果を基に、超機能ヒューマン・インタ-フェイス画像処理チップ全体の性能予測を行い、性能が3桁以上改善されるという結果を得た。(小柳)
「SS-CDMAコミュニケーションシステムチップ」に関しては、本年度は、ワイヤレスシステムチップの創製へ向けて、電流モードアナログ信号処理回路のLSI設計・試作を行った。まず、SS-CDMA用相関記としてスイッチトカレントマッチトフイルタ(Switched Current Matched Filter : SIM)の開発として、従来のシリアル型SIMFの欠点であった電流転送誤差蓄積を構造的に解決する並列型SIMFを提案した。電流転送回数を一回に限定し転送誤差蓄積を低減し、相関符号をディジタルで切り替えることで相関操作を実現した。また、低消費電力技術である電流カット技術の基礎特性をASICにより確認し、75%電流カットにより相関特性が損なわずに消費電力が低減することを明らかにした。更に、SIMF構造を直交周波数多重通信(Orthogonal Frequency Division Multiples : OFDM)方式のキーデバイスである高速フーリエ変換(FFT)に応用し、10mW以下の低消費電力動作が可能であることを示した。また、次世代実装技術として三次元マルチレイヤ-スタックドシステムインパッケージ構造を提案し、縦方向バス構造により遅延時間の保証を回路設計レベルで行い、システム設計レベルで高速動作を実現する手法を提案した。(坪内)

Research Products

• [Publications] Mitsumasa Koyanagi, Yoshihiro Nakagawa, Hiroyuki Kueino, et al.: "Neuromorphic Vision Chip Fabricated Using Three-Dimentional Integration Technoligy"Proc. of the 2001 IEEE International Solid State Circuits Conference. 270-271 (2001)
• [Publications] Hiroyuki Kurino, Yoshihiro Nakagawa, Mitsumasa Koyanagi et al.: "Biologically Inspired Vision Chip with Three Dimensional Structure"IEICE Transactions on Electronics. E84-C(12). 1717-1722 (2001)
• [Publications] 栗野浩之, 中川源洋, 李康旭, 中村共則, 小柳光正 et al.: "三次元集積化技術を使ったビジョンチップ"社団法人 電子情報通信学会 信学技報. 101(85). 29-35 (2001)
• [Publications] K.Togura, H.Nakase, K.Kubota, K.Masu, K.Tsubouchi: "Low power Current-cut switched-current matched filter for CDMA"IEICE Trans. Electron. E84-C(2). 212-219 (2001)
• [Publications] S.K.Kim, J.S.Cha, H.Nakase, K.Tsubouchi: "Novel FFT LSI for orthogonal frequency division multiplexing using current mode circuit"Jpn. J. Appl. Phys.. 40(4B). 2859-2859 (2001)
• [Publications] K.Tsubouchi, M.Yokoyama, H.Nakase: "A new concept of 3-dimentional multilayer-stacked sustem-in-package for software-define-radio"IEICE Trans. Electron. E84-C(12). 1730-1734 (2001)