2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13026214
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
早川 知克 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (00293746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 正行 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90198573)
S. Bharathi 名古屋工業大学, 工学部, 外国人特別研究員(日本学術振興会)
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Keywords | 光ホールバーニング / サマリウム・イオン / X線照射 / アルミノシリケート / 価数変化 / 光ブリーチング / ゾルゲル法 / ガラス |
Research Abstract |
これまでの研究ではゾルゲル法により作製したSm^<3+>添加AL_2O_3-SiO_2ガラスを還元雰囲気中で加熱処理することによりSmイオン価数を2価状態とし、そこでの光ホールバーニング(光吸収スペクトル内の特定波長のレーザー光を照射すると、スペクトルのその部分に局所的くぼみが発生する現象)を観測してきた。本研究ではX線照射によるSmの価数変化、および生成したSm^<2+>の光ホールバーニングについて調べた。 一般にガラスへのX線照射はガラス構成元素間の結合軌道内電子を強く励起し色中心の生成と光電子による表面帯電をもたらす。このようなマトリックス中にSm^<3+>など易還元性イオンを添加するとX線照射によりSm^<2+>が生成される。Smイオンの還元能はマトリックスの加熱処理温度に大きく依存し、800℃よりも1000℃で加熱したものの方がSm^<2+>の生成量は多い。1000℃で加熱した10Al_2O_3-90SiO_2:Sm^<3+>ガラスのX線照射前後での発光スペクトル上で、照射前にはSm^<3+>からの^4G_<5/2>→^6H_J(J=5/2,7/2,9/2)の発光が見られるだけであるが、照射後670〜750nmの領域にSm^<2+>のf-f遷移に対応する、^5D_0準位から基底状態^7F_0及び第1、2励起状態^7F_<1,2>への発光遷移が現れることを確認した。一方でSm^<3+>からの発光は相対的に減少していった。 X線照射で生成したSm^<2+>は永続的光ホールバーニング現象を示す。30分のレーザー光照射(300mW/(0.2×.0.2mm^2))で^5D_0-^7F_0励起スペクトルのピークにホール形成による強度の減少が常温で観測された。また、ガラス中に副生成される欠陥とホール形成速度との関係についても明らかになりつつある。一方で、ピークを中心に約100cm^<-1>の幅で強度減少も見られた。これは^5D_0-^7F_0遷移波長帯以外の光を照射しても観測されるものであり、光ホールとは区別すべきものである(これを光ブリーチングと言う)。光ブリーチングは^5D_0-^7F_0遷移波長帯を弱いレーザー光で掃引するだけでも起こり、不安定なSm^<2+>イオンの存在を示唆していた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Hayakawa: "Optical bistability of stimulated emission lines in Sm^<3+>-doped glass microspheres"Opt. Lett.. 26. 84-86 (2001)
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[Publications] T.Hayakawa: "Energy migration of the local excitation at the Eu^<3+> site in a Eu-O chemical cluster in sol-gel derived SiO_2:Eu^<3+> glasses"J. Apply. Phys.. 90. 2200-2205 (2001)
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[Publications] T.Hayakawa: "Enhanced fluorescence from Eu^<3+>-doped silica gels by adsorbed CdS nanoparticles"J. Non-Cryst. Solids. 291. 137-141 (2001)