2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13027244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米田 稔 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40182852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩平 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (10263154)
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Keywords | フタル酸エステル / 放出速度 / 簡易測定法 / プラスチック製品 / 温度影響 / 吸収摂取 / 空気中濃度 / 粒径分布 |
Research Abstract |
内分泌撹乱物質として疑われている物質の一つであるプラスチック可塑剤の曝露量評価を行うために、身の回りの製品からのプラスチック可塑剤放出速度の測定と、それらの空気中での存在形態の検討を行った。 プラスチック製品からのプラスチック可塑剤放出速度の測定法として、フタル酸エステルがガラスなどに付着しやすい性質を利用して、密閉容器を用いた放出速度測定方法を提案した。広口試薬瓶内にプラスチック製品を入れて密閉し、ガラス瓶内壁に付着したフタル酸エステルを洗浄抽出し定量するという方法である。また、ガラスビンなどの密閉容器内にプラスチック製品を入れた場合の密閉容器内濃度変化を表す式を導出し、実験結果との比較を行い、よい一致を見た。さらに温湿度がプラスチック製品からの可塑剤放出速度に及ぼす影響を解析し、温度により放出速度は大きく異なること、湿度については高くなるほど放出速度が小さくなるという傾向が多少見られたが、温度の変化の大きさに比べると小さく、放出速度を測定する際、湿度はそれほど気にする必要はないことなどを明らかにした。 また、空気中でのフタル酸エステルの存在形態を調べるために、同一の場所でアンダーセンサンプラーとローボリュームエアーサンプラーによって空気を採取し、フタル酸エステル類の空気中濃度を測定した。この結果フタル酸エステル類のうち主に捕集されるものはDEHP、DBP、DEPであった。また、DEHPは主に粒子に吸着した状態で、またDBPは主にガス状で存在していることが考えられた。また、アンダーセンサンプラーを用いて、フタル酸エステル類の粒径分布を求めた。この結果、DEHPについては粒径のピークが4μm付近に存在していることが推定された。またICRPの呼吸器モデルを利用して測定から得られた粒径分布を見ると、肺に関しては粒径がO.5μm付近の微少粒子に曝露ピークが見られた。
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