2001 Fiscal Year Annual Research Report
B細胞シグナル伝達系におけるKuの役割に関する研究
Project/Area Number |
13037015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森尾 友宏 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30239628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野々山 恵章 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (40280961)
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Keywords | Ku70 / 80 / class switch / IL-4R / CD40 / CD95 / Fcε receptor / gene regulation |
Research Abstract |
主にヒトB細胞を用いてシグナル伝達分子としてのKu70/80の役割を検討した。 (1)KuによるCD23、CD95遺伝子発現調節機構の解析(論文投稿中) 今までの研究からIL-4R/CD40刺激によりCD40の細胞内領域に会合したKuが核内に移行することが判明した。そのKuはCD23のイントロン内エンハンサーに会合する。またIL-4R/CD40刺激によりCD23の発現は最大になる。以上より、KuはCD23の発現調節を担っているとの仮説を立て検証した。2つのKu80 dominant negative (DN)コンストラクトをEGFPとのfusion proteinの形で作成し、B細胞株に遺伝子導入してから、IL-4と抗CD40抗体で刺激したところ、C末端を欠くDNコンストラクトを導入した細胞株ではCD23の発現が抑制された。さらに、レポーター遺伝子アッセイによる解析で、Kuが会合するとされるエンハンサー領域は、その周辺部が存在することにより機能し、IL-4R/CD40刺激で最大限の発現が得られることが判明した。実際にそのエンハンサー領域へのKuの結合を検出することを試みたが、dsDNAへの非特異的なKuの会合にマスクされて、特異的結合の証明は不成功に終わっている。 これらの結果はしかし、KuがB細胞において、CD23発現を調整している間接的な証左と考え、さらに検討を加えている。CD95遺伝子に関しても同様の検討が進行中である。 (2)KuとTCF1の会合の意義 TCF1とβ-cateninで転写調節されるレポーター遺伝子アッセイ系を用いて、Kuの関与を検討した。DN Ku80は転写を抑制し、KuとTCF1の会合に生理的意義があることが示された。 (3)Kuの修飾 特殊な状況でKuのセリンプロテアーゼによるdegradation、ユビキチン化に引き続くdegradationが生じることが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kawai S: "Flow cytometric determination of intracytoplasmic Wiskott-Aldrich syndrome protein in peripheral blood lymphocyte subpopulations"Journal of Immunological Methods. 260. 195-205 (2002)
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[Publications] Jin Y: "Characterization of soluble CD4O ligand released from human activated platelets"Journal of Medical and Dental Sciences. 48. 23-27 (2001)
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[Publications] Jo EK: "Characterization of mutations, including a novel regulatory defect in the first intron, in Bruton's tyrosine kinase gene from seven Korean X-linked agammaglobulinemia families"Journal of Immunology. 167. 4038-4045 (2001)