2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043019
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西田 育巧 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50107059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 嘉典 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20212326)
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Keywords | ショウジョウバエ / 酵母 / 成長 / 細胞分裂 / ミトコンドリア / 動原体 / シュゴシン / セントロメア |
Research Abstract |
生物の個体や器官の大きさを決める仕組みは生命の基本機能の一つであるが、その分子機構については殆ど未知である。ショウジョウバエの発育と細胞周期に異常を示す突然変異gcc (growth and cel cycle affected)の解析から、酵母からヒトにいたるまで進化的に保存された遺伝子ファミリーを同定した。最近、酵母相同遺伝子が、Tim50をコードし、ミトコンドリア内膜に存在してタンパク質の移送に関与する事が報告された。HAタグを付したgccを個体に導入し、gcc-HAもミトコンドリアに局在する事から、同様の機能が予想される。ミトコンドリア形成異常の結果として、成長異常を生じたと考えられる。しかし、gccを強制発現すると、細胞の肥大化、proliferationを誘導する事から、細胞成長・分裂に関しても何らかの機能を有するものと考えられる。ミトコンドリアからのシグナルを伝達して細胞成長・分裂を制御するシグナル伝達機構の解明のために、gccのhypomorphの表現型を増強する欠失変異を体系的に検索した。その結果、第2、及び、第3染色体上に合計6遺伝子座を、見い出した。今後は、それら遺伝子を同定し、シグナルの流れを明らかにする予定である。(西田) 減数第一分裂でセントロメアの接着を守る因子を、遺伝学的にスクリーニングした。その結果、減数分裂のコヒーシンRec8の分解を阻害する減数第一分裂特異的なセントロメア・タンパク質、シュゴシン(Sgo1)を単離した。さらに、分裂酵母には、体細胞分裂期にも発現しているSgo1類似タンパク質(Sgo2)があり、シュゴシンは減数分裂以外に体細胞分裂の染色体分配においても動原体機能をもつことが分かった。(渡辺)
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kwon, E.: "Transcription control ofa gene for Drosophila transcription factor, DREF by DRE and cis-element conserved between Drosophila melanogaster and virilis"Gene. 309. 101-116 (2003)
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[Publications] Furukawa, K.: "Barrier-to-autointegration factor plays crucial roles in cell cycle progression and nuclear organization in Drosophila"J.Cell Sci.. 116. 3811-3823 (2003)
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[Publications] Kitajima, S.T: "Distinct cohesin complexes organize meiotic chromosome domains"Science. 300. 1152-1155 (2003)
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[Publications] Matsuo, T.: "Schizosaccharomyces pombe AGC family kinase Gad8p forms a conserved signaling module with TOR and PDK1 like kinases"EMBO J.. 22. 3073-3083 (2003)