2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043039
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
関口 猛 九州大学, 大学院医学研究院, 助手 (60187846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 敬一 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (80291508)
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Keywords | RCC1 / Rag A / RNA結合タンパク / KPC / p27 / ユビキチン化 / ユビキチンリガーゼ / プロテアソーム |
Research Abstract |
細胞周期の進行に関わる遺伝子のうちでタンパク質の輸送に関わるものを明らかにしようという観点から私達は、タンパク質の核への輸送やmRNAやタンパク質の核外への輸送などに働くGタンパク質のRanのGEF(グアニンヌクレオチド交換因子)であるRCC1とそれに機能的に関連する遺伝子の解析を行ってきた。今年度は、RCC1の酵母の相同遺伝子であるPrp20pの関連タンパクのGtr1pがRan結合タンパクであるYrb2pと結合し、RanGAPの活性に影響を与えることを示した。また、リボソーム遺伝子の転写に関わるRpc19pがGTP特異的にGtr1pと結合し、GTR1の変異株ではRNAポリメラーゼIとRNAポリメラーゼIIIの合成が低下していることを示した。GTR1のヒトホモログであるRag Aについては、それと結合できる核小体タンパク質Nop132にさらに結合する核小体のタンパク質を質量分析器で同定した。その一つであるDDX47はrRNAの前駆体と結合していることからDDX47がrRNAのプロセシングに関わっていることがわかった。 細胞周期への再進入のためには、その阻害分子であるp27の破壊が必要である。われわれはp27をユビキチン化する因子としてKPC1とKPC2を発見した。さらに各々の分子が含むドメイン構造を欠失する変異体を多数作製し、その機能的差異を調べた。KPC1はSPRYドメインを含むN末端側でKPC2及びp27と結合し、C末端側のRINGフィンガードメインでE2と相互作用することが示された。p27はそのサイクリン・CDK結合ドメイン付近においてKPC1と結合する。一方、KPC2はN末端側のUBLドメインでKPC1と結合し、UBLドメインとUBAnドメインを含む領域で26Sプロテアソームと結合することが判明した。さらにUBAnドメインとUBAcドメインでポリユビキチン鎖と結合することから、KPC2はユビキチン化されたp27を26Sプロテアソームに効率よく運搬するためのシャトル分子である可能性が示唆された。KPC2をノックダウンするとp27の分解効率は低下することからも、この仮説は裏付けられた。
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Research Products
(6 results)