2001 Fiscal Year Annual Research Report
BRCA1-BARD1ヘテロダイマーユビキチンリガーゼによる細胞周期制御
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13043049
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
太田 智彦 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (60233136)
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Keywords | BRCA1 / BARD1 / 家族性乳癌 / ユビキチンリガーゼ / 変異 / RINGフィンガー |
Research Abstract |
われわれは293T細胞を用いた一過性発現の系で家族性乳癌の原因遺伝子BRCA1およびBARD1はともに単独では低いユビキチンリガーゼ活性しか持たないが、ヘテロダイマーになると、極めて高い活性を示すこと、さらに従来報告されている家族性乳癌におけるBRCA1のミスセンス変異がユビキチンリガーゼ活性を死活させる結果を得ていた。これに加え、大腸菌より精製したRING finger domain、BRCA1のN末端1-304アミノ酸およびBARD1のN末端25-189アミノ酸が活性に十分であることが判明した。このリコンビナントの系でも家族性乳癌にみられるBRCA1のミスセンス変異C61Gはこの活性を完全に死活させた。また、293T細胞に遺伝子移入により一過性発現させたBRCA1タンパク質はBARD1によって安定化され、逆にBARD1タンパク質はBRCA1によって安定化された。これまでにBRCA1がユビキチンリガーゼであることは報告されておらず、今回、この活性が乳癌の癌抑制に重要な役割を果たしていることが判明した。標的基質に関してはBRCA1(C61G)と共沈するタンパク質よりプロテインマイクロシークエンスでの同定を試みたが同定し得なかった。最近の解析の結果、BRCA1-BARD1によるポリユビキチン化にはユビキチンのLys-48以外を介したポリユビキチン鎖が存在することが判明しており、標的タンパク質の分解と、分解に関わっていないユビキチン化修飾の両方の機序による転写調節およびDNA修復機構が考えられる。この点も含め、今後プロテオーム解析にて基質の同定を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Rintaro Hashizume: "The RING heterodimer BRCA1-BARD1 is a ubiquitin ligase inactivated by a breast cancer-derived mutation"Journal of Biological Chemistry. 276(18). 14537-14540 (2001)
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[Publications] Ichiro Maeda: "In vitro Ubiquitination of Cyclin D1 by ROC1-CUL1 and ROC1-CUL3"FEBS letters. 494(3). 181-185 (2001)
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[Publications] 太田智彦: "BRCA1のもう一つの機能 -ユビキチンリガーゼ活性-"細胞工学. 20(6). 854-856 (2001)
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[Publications] 太田智彦: "細胞周期制御の異常と癌"聖マリアンナ医科大学雑誌. 29(3). 189-199 (2001)