2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13043057
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Research Institution | Aichi Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
稲垣 昌樹 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (30183007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 英仁 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 主任研究員 (20393126)
千葉 和義 お茶の水大学, 理学部, 助教授 (70222130)
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Keywords | 細胞周期 / サイクリン依存性キナーゼ / Plk1 / INCENP / Aurora-B / リン酸化 / 抗リン酸化抗体 / 中間径フィラメント |
Research Abstract |
我々は、Cdk1がAurora-Bの結合パートナーであるINCENPのスレオニン(T)59とT388をリン酸化することを明らかにし、Plk1がCdk1によってリン酸化されたT388を認識してINCENPと結合することを見出した。INCENPのT59またはT388のリン酸化の生理的意義を検討するため、マウスINCENPの野生型(WT)及びT59またはT388をアラニンに置換した変異体(T59A,T388A)を導入したHeLa細胞において、ヒト由来(内因性)のINCENPの発現のみをRNAiで低下させ、表現型を観察した結果、T388Aを導入した細胞では、Plk1の動原体局在が障害され、WT及びT59Aを導入したものに比べ、分裂中期から後期への進行が遅くなることが判明した。以上のことから、Cdk1はINCENPのリン酸化を通じてPlk1の動原体局在を制御していること、動原体のPlk1は分裂中期から後期の進行に重要な役割を担っていることが判明した。一方我々は、Plk1が、Cdk1によってリン酸化されたビメンチンのセリン(S)55と直接結合し、そのキナーゼ活性を著しく上昇させることを明らかにした。この活性化Plk1は、さらに、ビメンチンのS82をリン酸化することから、Cdk1による分裂期特異的なビメンチンのリン酸化は、Plk1をビメンチンに集積させることを介して、Plk1によるビメンチンのリン酸化を制御していることが判明した。そして、このPlk1によるリン酸化は、細胞質分裂におけるRhoキナーゼやAurora-Bによるビメンチンのリン酸化と協調的に働き、ビメンチンフィラメントの娘細胞への分配に関与していることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)