2001 Fiscal Year Annual Research Report
電気反応場を用いた炭化水素の選択酸化用触媒の活性制御
Project/Area Number |
13126211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10171571)
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Keywords | 電気反応場 / 触媒活性化 / 燃料電池反応器 / 固体電解質燃料電池 / 溶融炭酸塩燃料電池 / 燃料極電極触媒 / NEMCA効果 / FC-TPD法 |
Research Abstract |
電気的反応場を用いることで、炭化水素の接触選択酸化の活性及び選択性を制御する試みとして、燃料電池システムの応用を検討した。広範な温度域に対応するため、固体電解質(SOFC)、溶融炭(MCFC)酸塩、リン酸型(PAFC)の各燃料電池システムの応用について、年次的に検討進める計画で、本年度は固体電解質燃料電池システムの検討を行った。 固体電解質燃料電池システムの応用について、触媒を電気反応場に固定する手法の開発を行った。超音波により発生した原料水溶液ミストを、電解質基板上で熱分解・固定化する「ミスト熱分解法」を応用し、ニッケル-ジルコニア サーメットを調製した。電極の微粒化により、反応生成物がメタンの完全酸化から酸化カップリングに移行することを見いだし、触媒調製法の最適化による、電気反応場における選択性制御の可能性を指摘した。以上の内容は、Materials Reasarch Bull.,36,1017(2001)にて公表した。 さらに、電気反応場の影響を検討するため、上記の手法で調製した、酸化ランタン触媒を用いて、メタン酸化カップリングの電圧の印可を検討した。通常の操作では、反応とともに電力が生じるが、電圧印加操作では、触媒に電位をかけ反応場を制御する。電圧の印加により、選択性に大きな変化が生じた。この効果はファラデーの法則からは説明できないものであり、新しいタイプのNEMCA効果と判断した。酸素種の挙動を解明する必要から、昇温脱離(TPD)法を応用した、FC-TPD法を開発し、酸素種の移動の様子について検討を行った。結果をChem.Eng.J.誌に投稿中である。 また、溶融炭酸塩燃料電池(MCFC)システムについても検討を開始し、燃料極電極触媒の選択によって生成物分布を制御できる可能性を見いだした。ニッケル系触媒とランタン系触媒の選択性の相違について、RAN2001会議およびJ.Japan Petroleum Inst.44,371(2001)にて公表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Carrillo, T.Tagawa, S.Goto: "Application of mist pyrolysis method to preparation of Ni/Zr02 anode catalyst for SOFC type reactor"Materials Research Bull.. 36. 1017-1027 (2001)
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[Publications] M.Ito, T.Tagawa., S.Goto: "Molten carbonate fuel cell(MCFC) reactor for selective conversion of methane with Li-Ni/Al203 & La203 anode catalysts"Journal of Japan Petroleum Institute. 44・6. 371-377A (2001)
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[Publications] A.Yanase, T.Tagwa, S.Goto: "Development of Anode electrode for Molten Carbonate Fuel Cell"Proc. 3rd Int. Symp. on Advanced Energy Conversion Systems(RAN 2001). 126 (2001)