2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13132201
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西 則雄 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (70001857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂入 信夫 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (60153863)
野水 基義 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00311522)
大野 弘幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (00176968)
古池 哲也 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (10360942)
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Keywords | 核酸 / 規則的コンポジット / DNA-コラーゲンコンポジット / DNA-シリカコンポジット / DNA-高分子複合ゲル / ダイオキシン誘導体 / DNA-金属コンポジット / DNA-イオン性液体コンポジット |
Research Abstract |
我々のグループは、以前、DNAが代表的な構造タンパク質であるコラーゲンと規則構造をもつ複合体を形成し、特に医用高分子や光電気化学の分野で極めて有望な複合素材ができることを明らかにした。 また、紫外線照射により水不溶性のDNAフィルムを簡単に調合できる事、さらにこの方法によりDNAをガラスビーズ等、様々な材料に結合させることができる事などが明らかになった。この紫外線照射により不溶化したDNAは分子間で架橋した興味深い構造をしているが、DNAのB型構造は維持している。これらの紫外線照射による不溶化DNAにはダイオキシン、ベンツピレン等の平面構造をとる内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)が選択的に吸収される。この現象はDNA塩基対のスタッキングの間に、平面構造をとる芳香族化合物がインターカレートする現象を利用したもので、DNAならではの現象といえる。 このような状況のもと、昨年度までに上記の成果をさらに発展させ、DNAを含む各種の機能性複合素材を開発し、例えば各種の環境ホルモン類を集積・除去するような素材、さらにはすぐれた光特性、電気特性をもった材料などを開発するための基礎研究として、特に、1)DNA-コラーゲン複合体の調製と構造制御、2)DNA及びDNA-合成高分子複合体ゲルの調製とダイオキシン誘導体除去素材としての利用につき研究を進めた。 今年度はこれらに加え、ゾル-ゲル法によるDNA-シリカコンポジット、さらにはイオニクス材料を目指したDNA-イオン性液体コンポジット等による規則的コンポジットの開発を進めた。
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Research Products
(7 results)