2005 Fiscal Year Annual Research Report
分子キャビティーの高度制御によるスマートメンブレンの創成
Project/Area Number |
13133101
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻田 義治 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70016591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉水 広明 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10240350)
猪股 克弘 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80232578)
岡本 茂 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50262944)
梶山 千里 九州大学, 総長 (60037976)
讃井 浩平 上智大学, 理工学部, 教授 (30053664)
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Keywords | スマートメンブレン / 分子キャビティー / 選択透過 / 分離機構 / 機能予測 |
Research Abstract |
平成16年度が最終年度である特定領域研究「分子キャビティーの高度制御によるスマートメンブレンの創成」についてより十分の成果を挙げると同時に成果を取りまとめて成果報告書(A4版790頁)を作成し,各研究班の研究者並びに関連研究者等に頒布した。なお,今年度新たに挙げた,より十分な成果は,大要以下のとおりである. 1.メゾフェイズ含有シンジオタクチックポリスチレン膜を調製し,メゾフェイズ相へゲスト分子として包接され得る有機蒸気の収・脱着測定からこの膜における有機蒸気の拡散特性を検討したところ,メゾフェイズ相に構築されている「分子キャビティー」の特徴が反映されていた.また,気体輸送特性を検討したところ,メゾフェイズ相にある分子キャビティーを反映して高い溶解性と低い拡散性を併せ持つ特異なものであることが明らかになった. 2.シンジオタクチックポリスチレンを回転磁場中で溶融結晶化し,α結晶を含む膜試料を得た.二次元WAXD測定の結果から,c軸の膜面に対する垂直配向が示された.二酸化炭素の収着実験より,配向制御による拡散性の向上が認められた. 3.シンジオタクチックポリメタクリル酸メチル/トルエン系コンプレックス構造から,ジエチルエーテルを用いてトルエンを抽出したところ,分子キャビティーの形成による収着特性の向上が確認された.また,同系コンプレックス構造の形成機構を比較的低濃度な溶液試料を対象にNMR測定から評価した.種々の^1H核のNMR緩和時間等を解析した結果,コンプレックス構造の形成要因と思われる特徴あるコンホメーション挙動が示唆された.
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Research Products
(7 results)