2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米谷 民明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10091521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 光裕 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80185876)
橋本 幸士 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80345074)
糸山 浩司 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30243158)
小竹 悟 信州大学, 理学部, 助教授 (40252051)
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Keywords | 超弦理論 / M理論 / 量子重力 / 超対称性 / 超重力 / 超対称Yang-Mills理論 / D-ブレーン / 可積分系 |
Research Abstract |
1 BMN極限とholographic principle(米谷):前年度までの研究において提唱したAdS/CFT対応のBMN limitでのholographic principleの定式化に関する研究を進めた.GKPW関係式においてBMN極限を直接調べ,holographic relationの再導出を行ない,この関係式のもとで正しくBMN演算子の相関関数を与えるEuclid的PP極限での弦場の理論の相互作用vertexを構成した.impurity非保存の相関関数も正しく与えられることを示し,パズルとして懸案になっていたPenrose極限でのholographyの定式化に関して満足の行く解決を与えた.2 格子上の超対称ゲージ理論(加藤):前年度から継続して超対称格子ゲージ理論の研究を推進した。連続極限での自由度の関係を明確にするため,staggered fermionの厳密な対称性の表現、特にカイラル対称性や回転対称性の表現について解析し、空間次元の2倍の次元のClifford代数に基づいてsystematicに理解できることを見いだし,fermionと対になる市松格子上のゲージ場の自由度の表現分解に有用な知見を得た。3 ブレーンの力学(橋本):ブレーンの生成消滅に関する力学と、その表現方法について研究を行なった。ブレーン配置の行列表示の幾何学的意味を調べるため,様々な具体的配置について重力効果を計算した。また、境界弦の場の理論の作用を摂動的に初めて書き下し、ブレーン消滅の物理に応用した。4 N=2超対称性とその破れ(糸山):N=2超対称性の部分的自発的破れに関する研究を行った.従来の常識に反して実際に自発的破れがおこるU(N)GAUGE模型を構築し、模型の持っている縮退した真空の同定、N=1 supermultipletの質量公式等の導出に成功した。5 可積分系とその応用:長距離相互作用を持つ可積分多体系であるRuijsenaars-Schneider (RS)模型について考察を行った。RS模型の古典平衡点を零点として持つ多項式を構成し,それらがHermite, Laguerre, Jacobiの直交多項式の変形版という意味合いを持ち,Askey-schemeとして知られる超幾何直交多項式のメンバーになっている事を見い出した。
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Research Products
(6 results)