2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135211
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
青木 健一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00150912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 治彦 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (40192653)
平山 実 富山大学, 理学部, 教授 (80018986)
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Keywords | 非摂動 / ゲージ理論 / 位相 / くりこみ群 / 厳密解 / 素粒子模型 / トンネル効果 / 散逸 |
Research Abstract |
非摂動的な場の理論の解析のプロトタイプとして、自由度の次元を落としていくと量子力学系にいたる。これは、1次元のスカラー場の理論とも見れる。これに対して、Decimation法によるくりこみ群を定式化し、相互作用空間として2局所ポテンシャル空間をとることによって、近似のないくりこみ群方程式を得た。調和振動子の場合には、解析解を求めることができ、これは調和振動子を解く新しい方法を与えたことになる。非調和振動、2重井戸ポテンシャルの場合にくりこみ群方程式を数値的に解くことによって、非常に高精度の結果を得た。また、有効ポテンシャルを厳密に解析することによって、有効質量とエネルギーギャップの間の新しい関係式を提案し、確認することができた。 Skyrme模型の場の方程式において球対称性を仮定した上で適当な変数変換をすると,Painleve VI型の方程式によく似た方程式となる。この方式に対してPainleve testを行った。すなわち2個の任意定数を含むLaurent級数型の解を有するか否かを調べた。その結果,この方程式はPainleve testに合格することがわかった。従ってこの方程式の解は6個のPainleve超越関数のいずれかと1次分数変換で繋がると考えられるが,直接Painleve方程式に至る変換は未だ得ていない。また,Faddeev模型の真に3次元的な厳密解を得るAnsatzについての考察を行い、一つのAnsatzを得た。それによってFaddeev模型の解を曲面の等温座標と解釈する方法を得た。 超対称標準模型(MSSM)の微調整問題を解消する拡張について、特に、ヒッグス粒子の質量パラメータのみが他の超対称粒子の質量に比べて小さく与えられる可能性を中心に考察した。具体的には、TeV領域にある種の強い相互作用を仮定し、このヒッグス粒子の質量パラメータに対する量子補正が抑制されるモデルを与えた。一方、クォーク・レプトンのデモクラティック型の質量は現象論的に好ましいが、フレーバー対称性で説明することに問題があることに着目し、これを強いゲージ相互作用の帰結として導くモデルを考察した。特に、クォーク間とレプトン間の混合の顕著な違いを相互作用の違いとして理解し得る機構を与えた。
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Research Products
(4 results)