2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135215
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東島 清 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10092313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見目 正克 奈良女子大学, 理学部, 教授 (20107345)
細谷 裕 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50324744)
中原 幹夫 近畿大学, 理工学部, 教授 (90189019)
窪田 高弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80161678)
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Keywords | 非線形シグマ模型 / ドブロイ・ボーム解釈 / 量子アルゴリズム / 等ホロノミー問題 / 6次元非可換ゲージ理論 / ソリトン / anomaly mediation / tachyonic slepton |
Research Abstract |
東島らが導いたくりこみ群方程式と、数学の分野で研究されているリッチフローとの関わりを調べた。摂動論的にくりこみ不可能な3次元の非線形シグマ模型が、非摂動的なくりこみ群を用いるとくりこみ可能になることを示した。また、くりこみ群方程式のもとでの流れを求め、紫外固定点近傍の振る舞いを調べた。見目たちのグループは重力場の理論において、作用の表面項と古典解および対称性と保存則の関係を調べた。これらは、ミニスーパースペース上で量子論を構成し、ドブロイ・ボーム解釈をする上で、有用である。また、時間軸をウィック回転し、ブラックホールの解に対する作用への寄与を求め、ブラックホールの熱力学的性質を求めた。具体的な解に依らない解析を行い、一般的な表式を得て、ブレーンワールドブラックホールなどへ適用した。結果は、時空の対称性とトポロジーを強く反映している。細谷らは6次元非可換ゲージ理論での、完全に正則なモノポール解を発見した。これは、5次元以上では、特異点のない正則なソリトン解の初めての例であり、超弦理論等において重要な手がかりとなることが期待される。中原はSU(4)のCartan分解を用いて量子アルゴリズムの時間最適解を構成する方法を開発し,最適解を実際にNMR量子コンピュータで実行した。また、Stiefel多様体の接続に伴うホロノミーを用いて量子計算を行う場合に、底空間(Grassmann多様体)上の最短ループで与えられたホロノミーを実現する等ホロノミー問題の厳密解を求めた。さらに、重力場中において超微細スピンの自由度を持つボース凝縮体におけるトポロジカルな渦の生成を解析し、実験と比較した。窪田はらanomaly mediationと呼ばれる超対称性の破れの機構を研究し,この機構が内臓するtachyonic slepton問題の解決方法を考察した。数値計算を用いた組織的な検証の結果,tachyonic slepton問題を回避したモデルが構築できることが分かった。
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Research Products
(7 results)