2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13135216
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中村 純 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (30130876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 正典 広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (00168874)
小平 治郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40127080)
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Keywords | QCD / ハドロン / 非摂動 / クォーク / グルーオン |
Research Abstract |
近年、ハドロン物理学に関する実験は、非常に多面的になるとともに、測定精度が飛躍的に向上し、ハドロンの反応、構造について多くの情報が得られるようになってきている。我々は、強結合場理論であるQCD(量子色力学)に基づき、ハドロン物理学の摂動的、非摂動的な理論的解析を進めるために以下のような研究を遂行してきた。 QCDは温度、密度を変化させることにより、豊富な相構造を示すことが期待されている。超高エネルギー重イオン反応でこのような状態を捕えるべく実験が進められている。 また、格子QCDシミュレーションも、真空中のクォークの生成・消滅の効果を取り入れた現実に近い計算が可能となりつつあり、詳細な計算が進められている。さらに、ハドロンのスピン自由度を利用した実験が進み、またsmall-x領域や回折散乱過程に摂動論的量子色力学(pQCD)が適用できる可能性が明らかにされつつある。 最終年度にあたり、閉じ込め機構のより深い理解を目指して、Gribov-Zwanzigerの閉じ込めシナリオに基づき、クォークポテンシャルの中の瞬間相互作用部を計算した。RHICで見いだされたクォーク・グルーオンの非閉じ込め状態は、自由ガスではなく、強く相互作用しており、完全流体ではないかと言われている。QCDに基づきこのことを検証するため、輸送係数の計算の計算、解析を更に進めた。また偏極陽子Drell-Yan反応に対し、大小全領域の$Q_T$に対し、各領域で有効な計算法で解析を行い、断面積を系統的に導出した。
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Research Products
(6 results)