2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13137207
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石川 康子 徳島大学, 歯学部, 助教授 (40144985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郭 哲輝 大阪大学, 医学部, 助教授 (50126570)
袁 振芳 徳島大学, 歯学部, 助手 (80346600)
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Keywords | 唾液腺 / 水チャネル / アクアポリン / 口腔乾燥症 / 老化 / 糖尿病 / ムスカリン受容体 / アドレナリン受容体 |
Research Abstract |
1)耳下腺細胞膜受容体が刺激を受容後、管腔膜でAQP5が増量するまでの細胞内情報伝達系α1-アドレナリン受容体やM3-ムスカリン受容体刺激による耳下腺管腔膜におけるAQP5の増量誘導はPKCの活性化ではなく、CaM kinase II系、Nitric oxide synthase(NOS)/Guanyl cyclase(GC)系、Myosin light chain kinase(MLCK)系の活性化を介して誘導され、細胞内貯蔵部位から動員されたCa^<2+>がこの一連の系を動かすトリガーとして働き、MLCKの活性化により細胞外から細胞内への流入したCa^<2+>によって最大反応が得られることを明らかにし、細胞が刺激を受容後管腔膜でAQP5が増量するまでの細胞内情報伝達系について解明した。 2)老化による口腔乾燥症の発症機序と治療薬の開発--耳下腺のAQP5のmRNAは老化に伴って上昇し、老齢ラットの耳下腺腺房細胞のAQP5は増量するにも拘わらず、M3-ムスカリン受容体刺激による管腔膜でのAQP5の増量反応は低下していた。M3-ムスカリン受容体の数や親和性には有意の老性低下が認められず、NOSが老性低下しており、これが老化による口腔乾燥症発症の原因と考えられた。SNI-2011が比較的有効であった。 3)糖尿病による口腔乾燥症の発症機序と治療薬の開発--遺伝的糖尿病ラット及びストレプトゾトシン誘発性糖尿病ラットの耳下腺のAQP5のmRNAは上昇していたにも拘わらず、腺房細胞細胞のAQP5は減量していた。また、刺激に伴う管腔膜でのAQP5の増量は、有意に低下していた。 4)耳下腺基底側膜に局在するAQP8の機能の神経性調節機構--α1-アドレナリン受容体やM3-ムスカリン受容体のみならずβ-アドレナリン受容体の刺激によっても基底側膜のAQP8は増量された。この増量誘導は、AQP5の増量誘導に比し時間的にゆっくりしており、また、PKAやPKGの関与が認められた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yasuko Ishikawa: "The musucarinic acetylcholine receptor-stimulated increase in aquaporin-5 levels in the apical plasma membrane in rat parotid acinar cells is coupled with activation・・・"Molecular Pharmacology. 61・6. 1423-1434 (2002)
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[Publications] Yasuko Ishikawa: "Activation of endogenous nitric oxide synthase coupled with methacholine-induced Exocytosis in rat parotid acinar cells"The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics. 301・1. 355-363 (2002)
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[Publications] Zhenfang Yuan: "Effect of SNI-2011 on amylase secretion from parotid tissue in rats and in neuronal nitric oxide synthase knockout mice"European Journal of Pharmacology. 464・2-3. 197-206 (2003)