2003 Fiscal Year Annual Research Report
水チヤネルの多様性のルーツと機能分化の研究:新規水チャネルの機能解析と生理的意義の解明
Project/Area Number |
13137209
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石橋 賢一 自治医科大学, 医学部, 講師 (80223022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影山 幸雄 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10211153)
作部 保次 岡山大学, 自然科学研究科, 助手 (70284057)
鶴岡 秀一 自治医科大学, 医学部, 講師 (50285798)
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Keywords | ノックアウトマウス / 多のほ胞腎 / 小胞体 / 近位尿細管 / アクアポリン / GFP / 線虫 / RNAi |
Research Abstract |
1.AQP11ノックアウトマウスの解析 新規水チャネルであるアクアポリン11(AQP11)の遺伝子を破壊したノックアウトマウスは生後1ヶ月で多嚢胞腎で腎不全で死ぬことがあきらかになっていたが、生後すぐから近位尿細管に細胞内空胞がたくさんできswellingしていることが電子顕微鏡での検討であきらかになった。細胞内オルガネラ染色と電顕の観察から空胞は小胞体(endoplasmic reticulum, ER)由来であることがあきらかになった。蓄積しているものとしてグリセリン、尿素、電解質、脂肪、糖質について検討したがそのいずれでもなかった。嚢胞時のマイクロアレイも行ったが近位尿細管のトランスポーターが低下しているがとくにきわだらた結果が得られなかったので、現在もっと初期の腎臓についてホモとワイルドを比較するマイクロアレイをおこなっている。ERが拡張していることから細胞内オルガネラの環境変化を疑い、プライマリーカルチャーでのエンドソームのpH,クロライド濃度の測定をおこなっている。興味深いことにプライマリーカルチャーでは細胞内空胞はみられずワイルドと形態的には区別できない。抗体を4種類作成したがいずれも特異性に乏しく細胞内局在があきらかにできないのでHEK細胞にGFP-AQP11として発現させるとERた発現し、細胞膜にいかないことがあきらかになった。生き延びたオスは子供を生ませられることがわかったが精子は少なくなんらかの異常が考えられる。 2.線虫のアクアポリンの解析 11個アクアポリンのうち10個について遺伝子破壊であるRNAiをおこなったがとくにおおきな形質の変化をみとめなかった。代償している可能性があるので現在ダブルノックアウトを作成している。一方GFPをつけたプロモーターアッセイで発現細胞を6つのアクアポリンについて同定しているが腸、精子嚢、排泄管、神経細胞に発現がみられている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ishibashi K, Matsuzaki T et al.: "Identification of a new member of type I Na/Pi contransporter in rat kidney."Nephron-physilogy. 94. 10-18 (2003)
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[Publications] Takeda S et al.: "Successful gene transfer using adeno-associated virus vectors into the kidney."Nephron-Experimental Nephrology. (in press).