2001 Fiscal Year Annual Research Report
小脳の分子構築にかかわる新規遺伝子群のポストゲノム的解析
Project/Area Number |
13202071
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
古市 貞一 理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, チームリーダー(研究職) (50219094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏡 良弘 理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, 研究員 (70321742)
佐藤 明 理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, 研究員 (60321767)
中村 浩 理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, 研究員 (70321792)
松木 亨 理化学研究所, 分子神経形成研究チーム, 研究員 (90332329)
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Keywords | 小脳 / 発生・分化 / 遺伝子発現 / プロテオーム / マイクロアレイ / 蛍光ディファレンシャルディスプレイ / Gene Chip |
Research Abstract |
本研究では、マウス小脳の分子構築を解明するため、ゲノムワイドなアプローチによりマウス小脳形成に特異的な遺伝子の体系化を行い、小脳形成にかかわる新規遺伝子の探索とその構造・機能の解析を行った。本年度は、蛍光ディファレンシャル・ディスプレイ法(FDD法)やcDNAマクロアレイ法などによって、マウス小脳形成期に特異的に発現する遺伝子群の探索を行った。現在までにFDD反応物を約12,000個解析して(理研ゲノム・服部先生との共同研究)、発達ステージ特異的な遺伝子を約2,000個クローニングした。さらにAffymetrix社製GeneChipを用いて、小脳形成に特異的な遺伝子を約800抽出することにも成功した。単離した小脳形成に特異的な遺伝子群の発現プロファイルをRT-PCR法によりさらに解析し、遺伝子発現タイムテーブルの作製を行った。今後はin situ hybridization(ISH)法による遺伝子発現ブレインマップの作製をめざす。また、オリゴキャップ法で作製した小脳発達期特異的な完全長cDNAライブラリー(東大医科研・菅野先生との共同研究)を用いて、新規遺伝子のクローニングとその構造、機能、発現の解析を行う。これらの遺伝子産物に対する特異抗体を作製して、たんぱく質機能を解析する。さらに、小脳形成遺伝子(約2,400)を用いて、脳形成遺伝子マイクロアレイの作製とその応用を行う。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kagami, Y.: "Investigation of differentiaily expressed genes during the development of mouse cerebellum"Brain Research Gene Expression Patterns. 1. 39-59 (2001)
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[Publications] Uchiyama, T: "A novel recombinant hyper-affinity lnositol 1,4,5-trisphosphate (IP3) absorbent traps IP3, resulting in specific inhibition of IP3-mediated calcium signaling"J. Biol. Chem.. (in press). (2002)
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[Publications] Iwasaki, H.: "Molecular characterization of the Starfish IP3 receptor an its role during oocyte maturation and Fertilization"J. Biol. Chem.. (in press). (2002)
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[Publications] 中村 浩: "小脳の生後発達を導くトランスクリプトーム機構 生体の科学 第52巻"財団法人金原一郎記念医学医療振興財団/医学書院. 7 (2001)
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[Publications] 吉川文生: "哺乳類脳の形成と遺伝子 日本生化学会 バイオサイエンスの新世紀 第11巻 脳の発生・分化・可塑性"共立出版(印刷中). (2002)