2004 Fiscal Year Annual Research Report
cGMP関連遺伝子多型の検索とその機能解析-関連研究への応用-
Project/Area Number |
13204043
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中尾 一和 京都大学, 医学研究科, 教授 (00172263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 能彦 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30250260)
伊藤 裕 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40252457)
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Keywords | ナトリウム利尿ペプチド / GC-A / 遺伝子多型 / 高血圧症 / CT繰り返し配列 |
Research Abstract |
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)に対する特異的受容体であるGuanylyl Cyclase-A(GC-A)ノックアウトマウスでは、食塩非感受性高血圧や著しい心室の肥大と線維化が認められている。また、GC-A遺伝子の発現量と血圧との間にはgene-dose effectが認められている。これらのことから本態性高血圧症や心肥大の発症・進展に、ナトリウム利尿ペプチド系が大きく関与していることが示唆される。本研究では、ナトリウム利尿ペプチド系の転写調節領域上の遺伝子多型を検索し、本態性高血圧症や心肥大との関連を追究した。また遺伝子多型と転写活性との関係についての検討を試みた。 我々はまず、日本人のGC-A遺伝子多型を検索し、転写調節領域-300bp付近におけるCT繰り返し配列の繰り返し数の多型(繰り返し数6回、9回、10回、11回、12回)と-67bpにおける8bpの欠失変異を見いだした。続いてこれらの多型について本態性高血圧症との関連の有無に関して、正常血圧群180名と高血圧群189名で比較検討した。8bpの欠失変異については高血圧との有意な関連は認められなかったが、CT繰り返し配列の変異については、繰り返し数6回のアリルが高血圧症例に多く出現しており、同遺伝子多型が高血圧症と関連する可能性が示唆された(p=0.039)。さらにこのCT繰り返し配列多型によるGC-A遺伝子転写活性への影響についてヒト平滑筋細胞などにおけるルシフェラーゼリポーターアッセイでの検討を開始した。現在までの検討において、繰り返し配列多型により転写活性に差が見られる可能性を示唆する結果が得られている。
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Research Products
(6 results)